t財政総務委員会で質疑
2017年3月10日
3月10日財政総務委員会で質疑しました。
もと淀川区役所跡地の活用について
Q1.先ほどの質疑にもあったように、平成21年3月に供用を廃止した淀川区役所の跡地が、手つかずの状態で残っている。ここは阪急十三駅の目の前にあり、まとまった土地がこのような一等地で長期間活用されていないのは、非常に勿体ないことだと考える。一方で、淀川区役所では区役所跡地の活用策を検討するにあたり、図書館の整備を考えているということである。どのような経緯で、跡地に図書館を整備しようということになったのか。
A1.淀川区長
平成21年度に淀川区内の各種団体より、淀川区役所跡地に文化施設等を整備してほしいという要望が市長(当時)あてに提出された。 平成24年度に、未利用地の処分や活用にあたっては、周辺のまちづくりの観点から区長の意向を踏まえる仕組みが構築された。平成25年度に、跡地の売却にあたって参考にするために区民意見を募集したところ、図書館の移転・充実を求める意見が多数を占めた。これらの状況を踏まえ、淀川区役所では平成25年度より、跡地への図書館整備の検討を始めた。図書館を跡地に整備することについて、平成26年度には淀川区内の全地域活動協議会の賛同を得ているとともに、区政会議でも新図書館の基本コンセプトを披露し、意見を求めている。
Q2.図書館を整備することに賛同する。図書館も貴重な市民の財産であり、市民に幅広く利用してもらうのが本来の姿である。例えば、生涯学習や市民交流の場として使える、あるいは子どもが気軽に利用できるような開かれた図書館であってほしい。さらには図書館が地域や市民と連携しながら、図書を通じた多様な活動を支援する核となってほしい。淀川区役所で検討している図書館がどのようなものなのか伺う。
A2.淀川区長
先に示された「生涯学習大阪計画」(案)では、「ひと・まち・まなびをつなぐ生涯学習」を基本理念として掲げ、市立図書館が学校と連携しながら家庭や学校、地域における読書活動の推進、市民の学びを総合的に支援することとしている。従って、まちづくりと図書館、生涯学習、住民参加は不可分であると考える。この考え方を具現化するため、新たな市民参画の創造、市民交流の創造、賑わいの創造といったコンセプトを持つ図書館を淀川区役所跡地に整備したいと考えている。例えば「赤ちゃんが泣いても気にならない」ワイワイガヤガヤとした、まちなかにあるカフェのような図書館をイメージしている。
オープンな閲覧スペースでは、講演会やイベントを行い、それを来館者が自由に見学・傍聴したり参加したりできる。コーヒーを飲みながらくつろいで読書をしたり、自由にディスカッションができる。静かに読書をしたいというニーズも考慮し、「静謐な読書スペース」を設ける。ここでは、専門書などを読み込んでいただくこともできる。幅広い世代がにぎやかに集うことで、生涯学習実践の場として機能するとともに、デンマークの図書館にある「宿題カフェ」などを参考にしながら、こどもの貧困対策や居場所対策に活用することも考えられる。
淀川区役所として、このような今までにない新しいタイプの地域図書館整備を構想している。区政会議や、分権型教育行政の一環として保護者・地域住民の意見を把握・反映することを目的に開いている「淀川区子ども教育会議」において、淀川区役所の図書館に関する考え方を示し、出席者の意見も取り入れている。 Q3.
淀川区役所が整備をめざす図書館は、今までの地域図書館とは異なるユニークな図書館のようであるが、実は今、図書館に求められている機能を表しているものでもあり、是非とも実現していただきたい。
淀川区長より説明いただいた図書館についてどのようにとらえているのか。また、その実現に向けてどのように協力しようとしているのか伺う。
A3.教育委員会事務局中央図書館副館長
新しい図書館整備に向けて、教育委員会として、これまで、淀川区が開催する会議に参加するとともに、新しい図書館を検討するにあたって図書館がもつ専門的な情報など必要な情報の提供を行ってきた。教育委員会としては、「地域の情報活用基盤の機能」、「子どもの読書活動の相談・支援センターとしての機能」、「学校図書館活性化、学校支援の機能」、この3点を地域図書館として必要な機能として位置づけ、区役所をはじめ地域における様々な施設や学校、市民ボランティアグループと連携協力しながら、それぞれ3つの機能の一層の充実を図ってまいりたいと考えている。この3つの機能に、ただいま淀川区長からご説明のあった「新たな市民参画の創造」、「市民交流の創造」、「賑わいの創造」の観点を加え、淀川区の地域の実情にあった魅力ある図書館に向けて、区との十分な連携を図りながら検討を進めたいと考えている。これまでにない新しい図書館の実現に向けて、淀川区とともに前向きに検討してまいるとともに、引き続き協力もしていく。
Q4.
お聞きいただいたとおり、新しい図書館について、私と淀川区長の認識は一致している。教育委員会事務局においても、淀川区役所が構想する図書館実現に向けて、前向きに検討・協力するとのことである。十三は大阪と京都や神戸を結ぶ結節点でもあり、まさに大阪の北の玄関口ともいえる。淀川区長から説明があった市民参加型・交流型の図書館がここに整備されれば、大阪市外からも多くのビジターが訪れ、地域全体のまちづくりに貢献することも期待できる。平成25年11月の決算特別委員会において、市立図書館に関する質疑を行った。橋下前市長からは、民間とのコラボによる魅力ある図書館づくりについて検討を進めるよう教育委員会に要請していく、との回答をいただいた。吉村市長にも、その思いを継いでいただきたい。淀川区役所跡地に、市民が交流できるようなスペースが十分に確保された図書館を是非とも実現してほしいと考えるが、市長のご所見を伺いたい。
A4.市長
新しいタイプの地域図書館を淀川区役所跡地に整備する方向で、淀川区役所と教育委員会事務局が連携しながら協議を進めている。新しい図書館が実現すれば、委員ご指摘のとおり大阪の北の玄関口における新たな顔になることも期待できると考えている。淀川区役所跡地において幅広い世代の市民交流や生涯学習の実践の場となるような図書館の整備に向けて、早期に検討を進めるよう、引き続き、淀川区役所をはじめとする関係部局及び教育委員会へ指示・要請してまいりたい。
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