t淀川大堰閘門の工事現場を視察

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2022年5月30日



5月30日(月) 晴れ


 淀川の治水や利水に大きな役割を果たしている淀川大堰に閘門を設置する工事現場を視察しました。(写真1、2)

 1983年に完成した淀川大堰は通常、大阪湾から逆流してくる海水を防ぐためなどの目的で閉鎖しています。河口部からやってきた船も通航できません(写真3)。上流側(同3手前)と下流側(同3奥)だと1.5メートルほど上流側の水位が高くなっています。

 閘門をつくることで船の行き来を可能にし、災害時の物資輸送や平常時の舟運による地域活性化に役立てようと,2025年大阪・関西万博を目指し工事が進んでいます。

 この日は国土交通省淀川河川事務所の巡視船(写真4)で現場周辺を案内してもらいました。

 この船は水位の低い大川に停泊しており、毛馬閘門の2つの水門を操作して水位を調節し淀川へ出ていきます。パナマ運河と同じ方法です。(写真5)だと水面上に鎖が2本見えますが、(写真6)だと1本しか見えません。水位が上がったことがお分かりいただけるでしょうか。

 淀川大堰閘門は幅20メートル、延長70メートルと完成すれば国内最大の施設となり、100人乗りの観光船なら1度に4隻が通過できます。現在の毛馬閘門経由に比べより多くの船が行きかえるようになります。

 閘門の流路となる場所を淀川大堰から撮影したものです(写真7)。杭打ち工事の真っ最中でした。

 明治期以降、淀川は治水工事でその姿を大きく変えてきました。舟運も昭和初期の最盛期は毛馬閘門を年間約11万隻が通航したそうですが、現在は約5000隻に過ぎません。

 淀川大堰閘門が完成すればより多くの船が大阪湾から淀川を通り、枚方や京都方面と行き来できるようになります。十三にも船着き場ができるので、淀川流域の魅力づくりに一緒に取り組んでいきたいですね。

 おまけの1枚。旧毛馬閘門(写真8)です。今は役割を終え、静かにたたずんでいます。

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