t「大阪市会教育こども委員会」にて質疑

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2024年4月13日



3月19日(火)、「大阪市会教育こども委員会」に、党大阪市会議員団の西﨑照明副委員長(旭区選出)と森慶吾議員(東淀川区選出)とともに出席させて頂きました。

議題となりました、陳情第12号「大阪市教育委員会会議第55号議案「本市における中学校夜間学級の再編にかかる方向性について」の再審議を求める重ねての陳情書」、陳情第15号「大阪市内の夜間中学校に関する陳情書」、及び陳情第22号「令和6年度に開校する大阪市立心和中学校で学ぶことになる夜間中学校生の学びを守るための陳情書」について、私の方から質疑をさせて頂きましたので、以下、次の通り概略ご報告いたします。


Q1(ニーズ掘り起こしの必要性について)

中学校夜間学級について伺う。
私は先日の予算委員会でも、令和2年の国勢調査において、大阪市では未就学の方や最終卒業学校が小学校の方が1万3千人いるということを受けて、教育委員会にはもっと積極的にニーズ調査をするなど、潜在的な入学希望者の掘り起こしを行ってもらいたいと訴えたところである。
実際、文部科学省も、令和5年1月に出された「夜間中学の設置・充実に向けて」という手引きの中で、「各市町村においては、多様なニーズについて把握し、夜間中学の新規設置や既存の夜間中学での受入れ拡充を進めることが期待される」と記しており、アンケートについても例示しているところである。
私としてはやはり、教育委員会は夜間学級についてのニーズ調査を行い、本市における潜在的な入学希望者の掘り起こしを行ったうえで、夜間学級の設置・促進を進めてもらいたいと考えるところである。
これについての教育委員会の見解を伺いたい。


A1(教育委員会事務局指導部 初等・中学校教育担当課長)

委員ご指摘のとおり、文部科学省が行った令和5年1月の「夜間中学の設置・充実に向けて」という手引きの改訂に加え、令和5年7月の夜間中学設置促進説明会において、今後、各自治体においては多様なニーズを把握し、既存の夜間中学での受入れ拡充を進めることが期待される、と述べていることを踏まえまして、本市においても、中学校夜間学級へのニーズの把握・分析は必要なものであると 考えております。
現在の本市では、広報活動の工夫改善を進めつつ、中学校夜間学級への入学希望者の状況について注視しているところですが、ニーズの把握・分析につきましては、文部科学省の例示もふまえ、どのような調査をすれば、より効果的なニーズの把握ができるかについて、関係部局と連携しながら検討してまいります。


Q2(入学希望者の受け入れについて)

文部科学省の方でも、受入れの拡充を各自治体に期待すると言っているところなので、私としては、このニーズ調査については、教育委員会に本気で取り組んでもらいたいと思うところである。
今回、教育委員会の方では、天王寺中学校と文の里中学校の両夜間学級を統合して、心和中学校の夜間部にするということであるが、これについても、我が会派としては、この間、異を唱えてきたところである。
これによって、本市では夜間学級が4か所から3か所になるということであるが、私としては、これによって、ニーズ調査の結果、入学希望者が出てきたときに対応できなくなるのではと危惧するところである。
やはり、少なくとも令和8年度までは残すとしている天王寺教室については、その受け入れを続けるべきではないかと考えるが、この点について、どのようにお考えかを伺いたい。


A2(教育委員会事務局指導部 初等・中学校教育担当課長)

今回の再編おいては、文の里中学校と天王寺中学校の両夜間学級の、小規模化や日本語指導を必要とする生徒の増加等の課題を解消し、教育活動の充実を図るためのものであり、心和中学校夜間部天王寺教室での学びの場についても、さまざまな意見を踏まえて、教育委員会会議において決定したものであります。
再編にあたりまして、令和3年度に天王寺中学校と文の里中学校の両夜間学級に在籍している生徒に、統合、移転についての説明と通学上の配慮等にかかる聞き取りを行っておりまして、これらの方々の学びの継続性の観点から、一部の希望する方に対しては、心和中学校夜間部天王寺教室という形で学びの場を提供することとしておりますが、令和4年度以降の入学者及び新たに入学を希望される方につきましては、受入れることは想定しておりません。
本市における中学校夜間学級の今後のあり方につきましては、将来的に入学希望者が増加するなどの状況が生じた場合には、全市的な状況を踏まえまして、適切に対応してまいります。


Q3(心和中学校夜間部の状況について)

ここで、私としては確認したいことがある。
現在の心和中学校夜間部の受入れ人数はどうなっているのか。
この再編の影響で変化があったと言えるのではないか。


A3(教育委員会事務局指導部 初等・中学校教育担当課長)

天王寺中学校夜間学級では、在籍の約半数の方が心和中学校夜間部に通われる予定です。
文の里中学校夜間学級では、在籍の約4割の方が心和中学校夜間部に通われる予定です。
天王寺教室に通われる予定の方は数名と伺っております。
本市の再編による通学上の配慮につきましては、令和3年度の在校生に対する聞き取りを行い、天王寺教室に学びの場を提供するという判断をしております。


Q4(在校生の学びの保障について)

今、心和中学校の夜間部の内訳についてお聞きしたが、陳情の第69号では、この天王寺中学校と文の里中学校の両夜間学級を統合し、移転することで、学び続けることを断念せざるを得なくなる方が20人ほど出ると訴えている。
これほどの方が学びを断念するということについては、私は問題ではないかと考える。
本当にそれだけの方が、この統合で断念しているのか。
そのような理由について、教育委員会は理解しているのかを伺いたい。


A4(教育委員会事務局指導部 初等・中学校教育担当課長)

令和5年度末につきましては、天王寺中学校と文の里中学校の両夜間学級合わせて30名ほどの方が卒業及び除籍されています。
なお、除籍されている大半の方が、ひと桁の出席日数であります。
それぞれの方が卒業や除籍といった判断をされた理由については、個人的な事情でもございますので、伺ってはおりません。


Q5(教育委員会会議での議論について)

やはり学びの保障というのは、教育の基本ではないか思うので、途中で断念する方がいるということについては、何としてでも防がなければならないと考えるところである。
そういった意味でも、天王寺教室で募集を続けてもらえれば、そのような人がより少なくなるのではないかと思う。
そこで、改めて伺うが、令和3年度時点での在校生については、心和中学校か天王寺教室かを選べるけれども、令和4年度以降に入学した人は天王寺教室に通わなければならないというようなことについても、教育委員会会議でしっかりと議論されたのか。


A5(教育委員会事務局指導部 初等・中学校教育担当課長)

先ほども申しあげましたが、今回の再編おいては、文の里中学校と天王寺中学校の両夜間学級の課題を解消し、教育活動の充実を図るためのものであり、心和中学校夜間学級天王寺教室での学びの場についても、さまざまな意見を踏まえて、教育委員会会議において決定したものであります。
心和中学校夜間学級天王寺教室での学びの場については、令和3年度に行いました配慮等にかかる聞き取りを踏まえて、来年度に在籍4年以上となる方を対象に令和8年度まで提供することとしており、新たに入学を希望される方の受入れにつきましては想定しておりません。


Q6(教育委員会会議での議論について)

私が申しあげているのは、教育委員会会議でどのような議論がなされたのかということである。
令和3年度時点での在校生については、心和中学校か天王寺教室かを選べるけれども、令和4年度以降に入学した人は天王寺教室に通わなければならないというようなことについても、どのように説明をしたのかということについて、具体的に教育委員会会議でしっかりと議論されたのかということを聞きたいのである。
この点について、はっきりさせてもらわないと納得できるものではない。


A6(教育委員会事務局指導部 初等・中学校教育担当課長)

令和6年6月27日に行われました教育委員会会議では、まず、今回の再編ついては、文の里中学校と天王寺中学校の両夜間学級の課題を解消し、教育活動の充実を図るためのものであるということをご説明いたしました。
委員ご指摘の天王寺教室での学びの場につきましては、令和3年11月に当時の在校生に対しては、統合、移転計画の説明をし、令和4年度以降の新入生には入学申請の際に説明をし、在学中に移転する計画があることを理解したうえで入学していただいており、令和6年4月の心和中学校の開校にあわせて、計画どおり2校夜間学級の統合、移転を進めてまいりたいと考えております、との説明をいたしました。
また、両校で現在の在籍が3年以上の方につきましては、令和3年度以前の入学時に移転計画の説明を行っていなかったことから、令和3年12月から令和4年3月にかけて、移転に伴って生じる通学上の配慮の必要性について、個々に聞き取りを行い、その内容から、高齢等が原因であるなど、通学上の配慮が必要な方で希望される方に対しては、現在の天王寺中学校夜間学級の教室を活用して、最長で令和8年度まで、学びの場を提供してまいりたいと考えております、とのご説明をし、その後の審議を経て決定をしていただきました。


Q7(教育委員会会議での議論について)

この説明についても、私としては疑念に感じるところがあるのだが、生徒への説明のくだりで、どのような説明をしたのか、例えば資料を配ってであるとか、口頭であったとか、そのようなことは説明をしなかったのか。


A7(教育委員会事務局指導部 初等・中学校教育担当課長)

当該の教育委員会会議におきまして、委員ご指摘の部分につきましては、先ほど申しあげましたとおりのご説明をいたしました。


Q8(教育委員会会議での議論について)

そのような不十分な説明をもとに審議をしたと言われても、しっかりと議論をしたとは言えないのではないかと私としては思うところである。
加えて、そこでの審議についてであるが、教育委員がどのような意見をしたのかも、気になるところである。
教育委員から反対するような意見があったのであれば、これは本当に考え直してもらいたいところであるが、この点についての教育委員会の見解を伺う。


A8(教育委員会事務局指導部 初等・中学校教育担当課長)

教育委員会会議においては、教育委員の方との質疑の中で、委員ご指摘の天王寺教室での学びの場に関する、令和4年度以降の新入生への入学申請の際の説明について、確認のご質問があり、両校の入学受付の際に、令和6年度の4月に移転統合の計画があり、在学中に移転し、心和中学校に通っていただくことになると説明している旨の回答をしております。
さまざまな課題などについてのご意見は頂戴いたしましたが、最終的には委員全員意義なく、原案可決したものと認識しております。


Q9(心和中学校夜間部天王寺教室での学びついて)

教育委員会としては、方針を変えるつもりはないといったところか。
私としては、陳情にあるように、学びを諦めざるを得なくなった方がいるのだから、希望される方については、今在籍されている方についても、天王寺教室で学べるようにすれば、少しでも救われる方がいると考えて申しあげているところである。
ここは、教育長にお聞きしたいが、今、私が言ったようなことを実現することはできないものか。


A9(教育委員会 多田 教育長)

今回の再編につきましては、天王寺中学校と文の里中学校の両夜間学級を統合、移転することで、指導体制を整備し、本市における中学校夜間学級での教育活動の更なる充実を図ろうとするものであります。
心和中学校の天王寺教室につきましては、令和3年度当時に行いました配慮等にかかる聞き取りを踏まえて、来年度に在籍4年以上となる方を対象に、令和8年度まで提供することとしておりまして、これにつきましても、さまざまな意見を踏まえて、教育委員会会議において決定したものであり、対象となる方以外の受入れにつきましては想定しておりません。


Q10(夜間中学等義務教育拡充議員連盟の提言について)

教育長にお聞きしても、方針として変えるつもりはないといったところか。
私としては、市長にもお聞きしたいが、市長は10月に夜間中学等義務教育拡充議員連盟の提言を直接受け取っているはずである。
この提言には2点要点があり、1点が夜間中学統廃合方針の抜本的見直し、もう1点が、広報機能の強化も踏まえた積極的なニーズの掘り起こしということで、これは私も繰り返し訴えていることである。
この提言を受けての市長のお考えはいかがなものか。


A10(横山 市長)

今回の再編の取組については、教育委員会の方で決定して、市会でも議論を重ねていることでもあり、中学校夜間学級における様々な課題に対応するとともに、教育活動の充実を目指したもので、私としても支持している。
この再編に対して、様々な声があがっていることは承知しているが、そういった要望をふまえ、当面は天王寺中学校夜間学級の教室を活用した学びの場を提供したり、広報活動の強化やニーズ調査の検討をしたりするなど、教育委員会には一定の対応をしてもらっている。
私自身も、来年度の生徒募集についてコメントをさせてもらった。


Q11(「義務教育機会確保法」第15条における協議会について)

市長にはもう一つお伺いしたい。
私も調べたのだが、一般的に「義務教育機会確保法」と呼ばれている法律では、その14条と15条に、首長及び教育委員会との協議会を立ち上げてとあるが、この協議会で検討を立ち上げたのか。


A11(横山 市長)

そのような対応については、担当部局の教育委員会の方で検討し、すすめてもらっている。


Q12(夜間学級再編の取組について)

私からもう一度、確認をしたいのだが、この再編についての市長の認識をお伺いする。


A12(横山 市長)

今回の教育委員会における再編の取組については、教育委員会会議の方で決定して、市会でも議論を重ねていることでもあり、私としては支持するところである。



4月13日
西 のりひと

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