t府立東淀川高校を視察
2024年5月1日
5月1日(水) 雨
私の地元にある府立東淀川高校(大阪市淀川区)にお邪魔しました。
東淀川高校は府立高校で8校ある「日本語指導が必要な帰国生徒・外国人生徒入学者選抜」実施校(枠校)の1校です。2017年度から受け入れを始め、この4月も中国やベトナム、ネパールなどにルーツのある16人が入学しました。
この入試で合格した生徒を東淀川高校は「くろーばぁ生」の愛称で呼んでいます。四つ葉のクローバーに合わせ「知」「絆」「技」「夢」の4つのゴールを掲げます。それぞれ①日本語学習・教科学習②人間関係(他の生徒との交流・共同作業)③ルーツを学び、第一言語を強みに(母語の力・母語の文化の発信)④夢に向かって羽ばたくための3年間、という意味があります。
この日は各学年のくろーばぁ生たちの授業の様子も見ることができました。1年生は英語での観光案内です。スライドを使い、自分の国の有名な観光地や名物の料理などを紹介していました。(写真1)
2年生は物理の授業でした。教員の用意したプリントは漢字にふりがながつけてあったり、時折英語を使っての説明もあったりと生徒の理解を手助けする工夫がされていました。(写真2)
3年生も英語でした。こちらは日本人生徒と一緒にグループワークをしていました。メジャーリーガーの大谷翔平選手を題材にした英文でしたので、生徒たちにもなじみやすかったのではないでしょうか。(写真3)
私はこれまで何度となく府議会で日本語指導が必要な児童・生徒への施策について取り上げてきました。年を追うごとに人数も母語数も右肩上がりとなっています。府内8校の枠校の校長が集まり、課題への対応を協議するなどのこともされているそうです。
東淀川高校を取り上げた教育専門誌に同校の教員が寄せた言葉を紹介します。「外国にルーツを持つ生徒と日本にルーツを持つ生徒がともに過ごす3年間は、双方に大きな意味があります。日本が目指す未来の社会のあり方を考えると、そうした教育の場が全国にもっと広がっていってほしいと思います」。(ビューネクスト高校版、2023年12月号)
おまけの2枚。廊下に生徒たちの美術作品(写真4)や研究発表(写真5)などが展示されていました。元気な生徒たちの学校生活が垣間見えました。
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