e改正温暖化対策法のポイント

  • 2013.06.30
  • 情勢/気象
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公明新聞:2013年6月6日(木)付

 

党対策本部長 加藤修一 参院議員に聞く

 

今後の新たな温室効果ガス排出削減計画の策定を進める、改正地球温暖化対策推進法(温対法)が、5月17日に成立した。改正温対法の意義や今後の取り組みについて、公明党の加藤修一地球温暖化対策本部長(参院議員)に聞いた。

 

温室効果ガス 新たな削減計画策定へ
公明提案で付帯決議 「50年までに80%減」明記

 

―なぜ法改正されたのですか。

 

加藤修一対策本部長 今年は、地球温暖化対策を進める上で節目となる年です。昨年度末で、京都議定書の第1約束期間(2008―12年)での目標(5年間平均で温室効果ガスを1990年度比で6%削減)達成計画に基づく取り組みが終了しました。

 

今年から、議定書の第2約束期間(13―20年)に入りましたが、日本は参加を見送り、新たな温室効果ガス削減計画も策定されていません。

 

そこで、新計画を策定し、切れ目ない温暖化対策を進めるために法改正が必要でした。

 

―改正法のポイントは。

 

加藤 「地球温暖化対策計画」を策定し、温室効果ガスの排出抑制・吸収目標のほか、国や地方自治体が取り組むべき施策などを盛り込むことになっています。

 

―中期目標として民主党政権は「20年までに25%削減」を掲げていました。

 

加藤 政府はこの中期目標をゼロベースで見直す方針です。11月にポーランドで開かれる国連気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)までに、新たな目標を定めた新計画を策定します。

 

―改正法には公明党の主張が反映されました。

 

加藤 昨年4月に閣議決定された第4次環境基本計画の中で、長期目標として「50年までに90年比80%削減」と書かれています。しかし、当初の政府提出法案には長期目標がありませんでした。

 

これでは、国際社会からも日本は対策に後ろ向きと見られ、信頼を損ないかねません。

 

そこで、公明党の提案で付帯決議に「50年までに80%削減」が明記されました。さらに、目標達成のための基本的施策を規定する基本法の制定についても早急に検討することも盛り込まれました。

 

―温暖化問題は深刻化しています。

 

加藤 温暖化は人類共通の課題。温室効果ガスの世界平均濃度は観測史上最高を更新しています。一刻の猶予も許されません。石油燃料などの排出量に応じて課税される税も有効に使うことが必要です。

 

公明党は、排出量取引制度の導入促進などを訴えていますが、引き続き対策の強化に全力で取り組みます。

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