e防災・減災 着実な前進
- 2013.07.03
- 情勢/社会
公明新聞:2013年7月3日(水)付
避難支援、耐震促進など 大震災教訓に法整備
公明、引き続き重点政策に
先の通常国会で公明党は、東日本大震災の教訓を踏まえ、大規模災害から国民の命を守る「防災・減災ニューディール」の取り組みを着実に前へ進めた。議員立法として「防災・減災等に資する国土強靭化基本法案」(防災・減災基本法案)と「南海トラフ地震対策特別措置法案」「首都直下地震対策特別措置法案」の3本を自民党と共同提出(次期国会での継続審議)。防災・減災関連の法律も相次ぎ成立させた【表参照】。
議員立法3本
防災・減災基本法案は、公明党の「防災・減災ニューディール」の考え方が大きく反映。道路や建造物だけでなく、行政機能、医療、エネルギーなど幅広い分野で「脆弱性評価」(総点検)を実施し、優先度の高い順に防災・減災対策を進めていく内容だ。
併せて甚大な被害が想定される南海トラフ巨大地震と首都直下地震については、個別法を準備。南海トラフ地震対策特措法案は、津波避難対策を強力に進める財政措置を盛り込み、首都直下地震対策特措法案は、政治や行政、経済の中枢機能の維持と、建築物の耐震化や火災対策などの推進を柱とする。
一方、先の通常国会で成立した防災・減災関連の法律のうち、改正災害対策基本法は、大規模災害が発生した際、自力で避難することが難しいお年寄りや障がい者ら「災害要援護者」の名簿作成を市町村に義務付けた。改正耐震改修促進法は、病院や店舗、旅館、避難路沿道の建築物などを対象に耐震診断を義務付け、耐震診断結果を公表するようにした。
このほか、改正気象業務法では、重大な災害が起きる危険性が高くなった際、今の「警報」よりも強く警戒を呼び掛ける「特別警報」の運用を規定し、8月30日午前0時から運用を開始。改正被災マンション法は、災害でマンションが大きく損壊した際、解体や敷地の売却がしやすくなるように区分所有者の同意要件を従来の「所有者全員」から「5分の4」に緩和した。
公明党は、参院選重点政策に「防災・減災対策の推進」を引き続き明記。通常国会に提出した議員立法3本の制定とともに、地域や学校、家庭で防災力を高める取り組みの推進などを掲げている。