e当面する重要政治課題

  • 2013.07.04
  • 情勢/解説

公明新聞:2013年7月4日(木)付

公明党の考え
憲法改正
斉藤 鉄夫 党憲法調査会長代理

 

「加憲」が現実的で妥当
現憲法を評価 3原則堅持、新時代に対応



―公明党は憲法改正について、どう考えますか。

斉藤鉄夫・党憲法調査会長代理 日本国憲法は、戦後日本の発展に大きな役割を果たした優れた憲法です。こうした認識のもと、憲法の骨格をなす基本的人権の尊重、国民主権、恒久平和主義の3原則を堅持しつつ、新しい時代に対応した理念・条文を書き加える「加憲」が最も現実的で妥当だと考えます。

―何を「加憲」するのですか。

斉藤 「加憲」の具体的な項目については、党憲法調査会で党内議論を進めています。議論の対象として、環境権などの新しい人権や、現行憲法では抽象的な地方自治に関する規定の拡充などが挙がっています。

―9条については。


斉藤 戦争放棄を定めた第1項、戦力不保持などを定めた第2項を堅持するというのが公明党の考えです。集団的自衛権の行使は認めないとする政府の解釈は変えるべきでないとの立場です。

自衛のための必要最小限度の実力組織としての自衛隊の存在や、国際貢献の在り方を「加憲」するかについては慎重に検討していきます。

立憲主義に基づく"硬性"を維持

―改正手続きを定める96条については。


斉藤 憲法は国民の自由と人権を保障するために国家権力を制限するという立憲主義の理念に基づいて、96条では通常の法律制定よりも改正を難しくする厳格な手続きが規定されています。公明党は、こうした"硬性憲法"の性質を維持すべきと考え、改正手続きについては、改正内容とともに議論するのがふさわしく、改正要件の緩和だけを先行させることには慎重です。

―連立政権を組む自民党との考え方の違いが指摘されているが。


斉藤 憲法改正は各党が見解の違いを乗り越えて合意を形成し、国民の大多数が納得しなければ実現しません。そうしたことも踏まえ、昨年12月の連立政権発足に当たっては「(衆参各院の)憲法審査会の審議を促進し、憲法改正に向けた国民的な議論を深める」と合意しました。これに沿って、今後も憲法論議に臨んでいきます。

 

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