eがん対策の前進
- 2013.07.16
- 情勢/解説
公明新聞:2013年7月16日(火)付
命を守る政治は公明だけ
基本法制定など実績を語り抜こう
わが国において、がんは生涯のうちに約2人に1人がかかると推計されている「国民病」だ。がん対策の充実は絶対に進めなければならない。
ところが、参院選の各政党の重点政策をみると、対策に全く触れていなかったり、熱心ではない政党が多い。
公明党の重点政策には、放射線療法・化学療法の普及と専門医の育成が盛り込まれている。がんを担当する全ての医師への緩和ケア研修の推進、がん検診率50%以上の達成、がん登録の義務化も明記した。新たな医薬品の承認審査の迅速化に取り組むなど、がん対策推進基本計画の個別目標の実現をめざすと、具体的な政策課題も掲げている。
参院選で「国民の命を守る」と訴える政党は少なくないが、これまで真剣に取り組んできたのは公明党だけである。
公明党の主導で2006年6月に成立した「がん対策基本法」によって、日本は「がん対策先進国」へと大きく転換した。しかし、一部のマスコミは「基本法制定を主導したのは民主党」と、事実と異なる報道をした。これは看過できない。
当時の民主党は基本法の制定をめぐり、与党との"対決姿勢"を強め、独自案を国会に提出した。ところが、参院本会議で、自ら「がん患者だ」と語り、与野党合意を求める議員が党内に現れた民主党は「これは病気の話であり、政治の問題ではない」という立場に転じるしかなくなり、公明党の主張が数多く盛り込まれた与党案を修正することで合意し、法案が成立した。
その結果、がん対策は前進してきた。女性特有の乳がん・子宮頸がんの検診受診率向上のための無料クーポン導入では、早期発見・早期治療に効果を上げている。たばこ対策など生活習慣病の改善、がん拠点病院の整備などが、がんによる死亡の減少に成果を挙げ始めている。
事実、日本のがん患者全体の5年生存率(治療によって、どのくらい生命を救えるかを示す指標)は56.9%にまで上昇、治らない病と言われた時代とは隔世の感がある。
だが、国の基本計画に掲げる「がんによる死亡者の減少」「全てのがん患者と家族の苦痛の軽減」などの全体目標の達成は道半ばである。例えば、がん検診の受診率は20~30%程度にとどまり、目標である50%には遠く及ばない。
公明党の参院選勝利が、がん対策の充実を左右する、と言っても過言ではない。一人でも多くの有権者に語り、理解してもらうことが重要だ。