e与党内で持ち味発揮へ

  • 2013.07.23
  • エンターテイメント/情報

公明新聞:2013年7月23日(火)付



経済再生や復興に加え 社会保障の充実も
山口代表

 

 

公明党の山口那津男代表は22日午前、参院選の結果判明を受けて党本部で記者会見し、党声明を発表するとともに、記者団の質問に答え、大要次のような見解を述べた。

一、(参院選での与党勝利について)経済の再生と被災地復興のスピードアップを今後も最優先でいくことを、この半年間の政策の実績や効果と併せて訴えた与党の姿勢に対する信任、期待であると受け止めている。公明党らしさを与党の中で発揮してもらいたいという期待も同時に受けたと思う。

今後は、経済再生や復興加速のみならず社会保障の充実(にも取り組みたい)。社会保障と税の一体改革では、年金や子育て支援については一定の方向性が示されたが、医療や介護の面では十分な方向性の決定には至っていない。社会保障制度改革国民会議の議論をさらに深めるとともに、医療の高額療養費の負担軽減や、介護の(従事者の)処遇改善やサービス充実といったことを優先度を決めて実行していきたい。

一、(消費税率引き上げに伴う軽減税率の導入について)10%への引き上げ段階で導入するとの目標のもと、実務的な課題の議論を与党で重ねている。具体的な制度化を図るべく論点を煮詰めて、基本的には年内におよその方向性を決めたい。

一、(憲法改正について)安倍晋三首相自身、議論を深めることが当面重要だと選挙中も言われた。広く深く議論を重ねていくことが連立政権合意なので、それを実行することが求められている。

いわゆる改憲勢力と言われるところで、公明党を除くと(参院では発議に必要な)3分の2には至っていない。公明党は、今の憲法は良い憲法であって、さらに良くするために改正を検討していこうとの立場だ。改憲を主張する人々の中には、今の憲法は悪い憲法だから変えるべきとの主張もあるかもしれない。同じ(憲法)改正を掲げていても中身はいろいろだから、議論を重ねてコンセンサス(合意)を得る、国民の理解を得る作業が粘り強く進められるべきだ。

一、(集団的自衛権の行使を容認すべきとの意見について)海外での武力行使の余地を憲法上認めろという、明確な一線を越える考え方だ。それが必要性があるのか、妥当なものなのか、国民や国際社会にどういう影響を与えるのか、という議論が十分になされていない。行使を認めるべきか否かという結論だけを議論するのは、国民をミスリードする可能性がある。行使を認めるべきという考え方がよく説明されていないので、首相の下での(有識者)懇談会で、どういう議論になるのかよく見守りたい。

一、(閣僚の靖国神社参拝に関して)安倍首相自身が第1次政権の時に非常に配慮して行動をとられた。そのことは懸念を持つ近隣諸国も十分に認識している。それらを踏まえて、首相として賢明な対応をとられると思っているし、われわれもそうした姿勢を保つように申し上げたい。

党声明

国民目線の政治にまい進

一、第23回参議院選挙において、わが党は、必勝を期した埼玉、東京、神奈川、大阪の4選挙区で完勝を果たし、比例区は7人が当選、合計11議席を獲得し、6年前に獲得した改選議席10を上回る大勝利を勝ち取ることができました。また比例区では、初めて比例第2党の座を占めることができました。公明党に対して深いご理解とご支援をお寄せくださった国民、有権者の皆さま、連日の猛暑の中、血のにじむような奮闘で公明党を大きく押し上げてくださった全国の党員、支持者、創価学会員の皆さまに、心から厚く感謝と御礼を申し上げます。本当に、ありがとうございました。

一、今回の参院選の意義は、自民党と公明党の与党で過半数を獲得し、衆参の"ねじれ"を解消して政治を安定させられるかどうか、にありました。わが党と選挙協力を行った自民党は、大幅に議席を伸ばし、非改選議席と合わせた公明党と自民党の議席は、参院過半数(122)を大きく上回る絶対安定多数の135議席に達しました。この結果は、昨年12月の安倍政権発足いらい、経済の再生と東日本大震災の復興加速に全力を挙げ、日本再建を一刻も速く本格軌道に乗せようと努めてきた自公連立政権に対し、有権者の皆さまが「信任」と「さらなる期待」を明確な形で示してくださったものといえます。政権与党に託された責任の重さに身の引き締まる思いを禁じ得ません。わけても、わが党の勝利は、国民目線で政策を考え実現する公明党の持ち味を連立政権の中で発揮してほしいとの有権者の皆さまの期待と信頼の表れであると確信いたします。

一、今回の選挙戦で、わが党は、日本が直面している課題を克服するための重点政策とともに、小さな声を聴く力、生活者の心が分かる党、平和の党など、公明党らしさをお訴えし、支持をお願いしてまいりました。公明党に投じてくださった一票一票には、国民に寄り添い、暮らしと命を守る、安全で安心の政治実現と平和を求める国民の強い期待が込められています。公明党は、一票に託された有権者の皆さまの心をわが心とし、3000人の議員がチーム力とネットワークの力をさらに磨き上げ、お約束した政策の実現に全身全霊で取り組んでまいります。国民の皆さまのより一層のご支援を賜りますよう心からお願い申し上げます。

2013年7月22日
公明党

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