e結党50年へ拡大に先駆

  • 2013.08.25
  • 情勢/解説
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公明新聞:2013年8月25日(日)付

 

夏季議員研修会から



議員率先の拡大で来年の結党50周年を迎えようと、公明党は今、猛暑を突いて、各都道府県本部単位(一部合同開催)で夏季議員研修会を行っています。その中から山口那津男代表、井上義久幹事長、坂口力元厚生労働相(党特別顧問)の話のポイントとともに、新人議員2人の活動報告を紹介します。

世界に誇れる「大衆とともに」 山口那津男代表

今、衆議院と参議院で過半数を取る力を持つ政党は存在しません。連立政権を組まなければ安定した政権運営ができない時代に入りました。政権を託された自民党と公明党は、10年以上、連立政権を組んだ経験を生かして国民の期待に応えていかなければなりません。 

今後の日本の政治を担うに当たって、これまで私たちが胸に刻んできた精神、政党としての役割をあらためて確認し合いたいと思います。一つは「大衆とともに」という立党精神です。「大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく」。まさに民主主義の基本、政党として世界に誇れる基本精神です。 

公明党は明年11月で結党50年の大きな節目を迎えます。50年間、公明党は地道に市民相談に応じて、悪戦苦闘を重ねながら一つ一つの実績を積み上げてきました。現場の声を福祉や教育、中小企業政策などに結実させてきました。 

高度経済成長期と異なり、少子高齢化が進み、財政健全化も重要課題になっています。限られた税収の中で社会保障などの制度をどう維持していくのか。政策の優先順位の選択を迫られる時代にあって、これまで培ってきた政策力、実現力をさらに発揮していきたい。 

もう一つはネットワークの力です。地域社会に根を張って活動していく上で、地方議会と国会、また議員同士の連携は政党の基盤となるものです。地域に根を下ろさず、浮き草のように"世論の追い風"を待つような政党が増えている今こそ、公明党のネットワークの力が求められています。 

連立政権が今、何を優先させるべきか。国民が私たちに託したことは、経済再生、社会保障の拡充、震災復興の加速です。こうした優先度の高い課題に全力で取り組んでいきたい。公明党を支えて下さる党員、支持者の皆さまに感謝しながら、明年の結党50周年をめざし、新たな闘いを開始しようではありませんか。

政党本来の役割果たす公明党 井上義久幹事長

7月の参院選で痛感したことは、公明党のネットワークの力が今回ほど発揮できた選挙はないということです。 

特に比例区票で公明党が民主党を抜いて第2党になったことの意味は大きい。これは昨年末の衆院選以降、続いていることですが、政党の離合集散があり、国会議員や候補者が政党を渡り歩くということが繰り返されました。参院選では、そうした政党の在り方も厳しく問われました。 

政党は、価値観や政策を共有し、その実現をめざすことが本来の役割です。国民の民意を集約することも求められます。また、人材育成能力も問われます。政治家を育てることも政党の役割だからです。 

公明党こそが、こうした政党に求められる役割を果たしてきました。そして、先の参院選では、公明党は今後もその役割を果たしてくれるだろうとの期待が示されたといえます。政治は単なるスローガンではありません。何よりも現実の課題を解決することが求められます。 

明年の結党50周年を前に、公明党は衆院選、都議選、参院選を経て一定の基盤をつくることができました。全ては党員、支持者の皆さまの多大なご苦労のおかげです。人口減少や高齢化が進む状況で、党の基盤を維持するのは大変なことです。 

真心のご支援に報いるため、これまで以上に党の主体的な努力が求められています。そこで、あらためて基本的な議員活動として、(1)訪問対話運動(2)実績づくり(3)恒常的な街頭演説(4)公明新聞の拡大―の4点を確認しておきます。 

このうち、公明新聞の拡大については、われわれ議員が先頭に立ち率先して購読者を増やしていきたいと思います。明年は、いよいよ結党50周年。地方議員、国会議員が一体となって党の強固な基盤を築き、公明党の旗を次の世代にしっかりとバトンタッチしていきたい。

社会保障支える生産性向上を 坂口力元厚労相

今月6日に示された政府の社会保障国民会議の最終報告は、年金について制度自体よりも、その運営に関する不信が問題だと結論しています。今後の課題は、医療と介護であり、現行制度の延長線上では財源が足りなくなるので、そこをどうするのかが重要です。 

2025年の「シミュレーション結果」では、医療と介護で"最も進んだ改革"を行った場合、同年に医療と介護で必要になる財源は92兆~94兆円に上り、07年の41兆円から倍増。国内総生産(GDP)は07年が522兆円、25年が787兆円で1.5倍になります。GDPよりも医療・介護費の伸びが大きい。 

私の試算では、自己負担分は大体11兆8050億円で、保険料で払う分は41兆7110億円、公費負担が38兆5630億円になります。国民負担が重くなる中で、そこをどうするのか、最終報告では具体的に書かれていません。 

企業行動に影響を及ぼすほど保険負担料が重くなった場合、企業は非正規雇用者を増やし、賃金の調整や海外展開を強化することが考えられます。もしそうなれば、日本経済は大きなダメージを受けます。こうした点を踏まえると、労働生産性の高い産業を育成する以外に道はありません。 

従業員1人当たりの付加価値額を見ると、医薬品が化学製品や自動車よりも高いことが分かります。医薬品を日本でもっと作ることができれば良いのですが、診療報酬の点数を決める際に医薬品が低くされてしまう。厚生労働省が医薬品を承認するまでに時間がかかるなどの課題もあり、この点が新薬を開発する遅れにつながっています。 

役所はどうしても規制や罰則強化に陥りやすい。罰則よりも評価を尊重する社会をつくる必要があります。働く場をつくり、「労働寿命」を延ばすことこそ、社会保障財源に貢献します。そのための対策が今、問われています。 

新人議員の活動報告 

住民参加で市政報告会開く
群馬県前橋市 高橋照代議員
 

今年2月に初当選させていただきました。新人議員として前橋中を走り回る中で、市民の方からさまざまな声を聞くことができました。例えば、「期日前投票の宣誓書を事前に記入し、投票所に持参できるようにしてほしい」との要望です。早速、6月議会の総括質問で取り上げました。 

先輩議員から他の市町村の実施状況を教えてもらうなど党のネットワークを駆使して情報を収集。一歩も引かないと強く決意し改善を求めたところ、7月の参院選から市ホームページで宣誓書がダウンロードできるようになりました。 

参院選では、先輩議員から引き継いだ人脈に加えて、「私自身の新たな拡大を」と地元企業を回りました。さらに、党の支部会を兼ねて、町内の皆さまが参加できる市政報告会も開催しました。自治会の役員経験者らには会合の趣旨を丁寧に説明するとともに、町内全戸には夫婦でチラシを配布。当日は自治会三役の方をはじめ110人が参加し、大成功で終了しました。これからも、誠実に、自分らしく元気いっぱいに働いていきます。 

毎週の駅頭あいさつ継続
静岡市 山梨渉議員
 

今年3月の静岡市議選で初当選させていただきました。支持者の中には、ご高齢でつえを突きながら、支持拡大に動いてくださった方もおられます。懸命に支援してくださった皆さまの真心を断じて忘れません。 

当選後、すぐに7月の参院選に臨みました。議員として初めての本格的な党勢拡大に全力で闘い抜きました。地域をくまなく歩く中で、住民から「用水路が壊れて畑に水が流れ込み困っている」との相談を受けました。数年前から市に対応を依頼しているのに、改善されないとのこと。 

直ちに現地を調査し、市の担当部局に現状を訴えて粘り強く交渉したところ、ようやく修繕費を捻出することになり、1カ月足らずでスピード施工に至りました。相談者の喜びの声を聞くと疲れが吹き飛ぶようでした。 

選挙期間中から継続して、毎週月曜日に地元の駅頭であいさつ運動を行っています。初心を忘れないためにも、今後も継続していく決意です。明年の結党50周年に向け、たゆまぬ研さんと行動で青年らしく闘います。

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