e「南海トラフ」を初想定

  • 2013.09.02
  • 情勢/社会
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公明新聞:2013年9月2日(月)付

 

防災の日 政府が総合訓練実施

 

防災の日の1日、大地震に備えた防災訓練が各地で行われた。

政府は、南海トラフ巨大地震を想定した総合防災訓練を初めて実施。安倍晋三首相を本部長とする緊急災害対策本部を設置し、災害への対処方針を決定するなどの訓練を行った。

訓練は、午前6時5分、静岡県沖から宮崎県沖の日向灘を震源にマグニチュード9.1の地震が発生し、静岡県西部から宮崎県北部平野部までの広い範囲で震度7の揺れが起きたとの想定で実施された。

全閣僚が官邸に参集して緊急災害対策本部会議を開催し、被害状況や各府省の対応を確認。臨時閣議も開き、自衛隊などを最大限活用して人命救助に当たるといった対処方針を決めた。

政府の被害想定では、南海トラフ地震が起きると火災や津波による死者は全国で約32万人、避難者は約950万人に達するとされ、全壊・焼失戸数は約239万戸に上る見込みだ。

1日は43都道府県で防災訓練が行われ、133万1000人が参加。

8月30日から9月5日までの防災週間期間中の参加者は、47都道府県で延べ184万8000人に上る見通しだ。

人命救助へ万全期す 太田国交相が強調

一方、国土交通省では同日午前、南海トラフ巨大地震の発生から27時間後を想定した同省緊急災害対策本部による会議の運営訓練が実施された。

訓練では、太田昭宏国交相(公明党)を同本部長として、甚大な被害が予想される中部地域の地方整備局のほか、観光庁、気象庁、海上保安庁などと連携を密にしながら、被災状況やその後の対応方針を確認した。

この中で太田国交相は、道路、港湾、航空による緊急輸送路の確保や、被災者救援のための応急対策に全力を挙げることなどを指示した。終了後、記者団との質疑で「人命救助に焦点を当て、一つ一つ点検しながら(南海トラフ巨大地震の)想定と対策に万全を期したい」と強調した。

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