e米国は日中、日韓に関心

  • 2013.09.17
  • 情勢/社会
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公明新聞:2013年9月17日(火)付

 

シリア問題 国際政治の臨場感も実感
公明への理解深めた党訪米団
山口代表にインタビュー



13日に帰国した公明党訪米団の意義や成果について、団長の山口那津男代表に聞いた。

訪米団を終えて率直な感想を。


山口代表 ニューヨークとワシントンで、多くの人々と会い、対話してきたが、まず共通して述べられたのは「日本の政権が安定して良かった」ということと、「東京五輪の開催決定おめでとう」ということだった。そうした日本に対する関心の高まりを実感する中で、連立政権における公明党の役割を認識してもらうことができ、有意義で絶好のタイミングの訪米だった。さらに議員交流の必要性、重要性も強く認識した。

訪米中、シリア情勢で緊迫化する時期と重なったが。


山口 訪米を計画した時点では、シリア問題がここまで緊迫化するとは想像していなかった。シリア問題が注目され、動く真っただ中に訪米団が遭遇し、大変な緊張感とともに国際政治の臨場感を強く実感した。時々刻々と状況が変化しているのも感じ、ある意味でいい経験ができたと思っている。

例えば、国連本部で潘基文事務総長と会談した際、事務総長が最新情勢を伝えたいと語り始めたのは驚いたし、その熱の入った語りぶりは非常に印象的だった。ワシントンでは、オバマ大統領がシリア問題で演説する前に、上下両院の民主、共和両党の議員らと意見交換の場を持ったが、彼らの慌ただしい様子や話の内容からは緊密な折衝の渦中という緊迫感があった。

ワシントンでの米国政府、議会人との会談について、日本の報道では集団的自衛権をめぐる意見交換に関心が集まっていたが。


山口 率直に言って、集団的自衛権について見解を聞いてきた人は数少ない。むしろ、バーンズ国務副長官をはじめ米国側は、日中および日韓関係をどうするのかの方に関心が高かった。日本政府の方針は米国も承知のことであり、それ自体は日本が自ら決めることだというのが大前提というのが米国側の考え方だった。

なかでも、リパート国防長官首席補佐官は、日本が安全保障で積極的な取り組みをすることに歓迎の意を示したが、日本がこれまで長い間培ってきたソフトパワー、つまり武力行使を伴わない自衛隊の国際貢献や経済・開発支援、軍縮推進、文化交流などと両立し、周辺国に対して慎重に十分に理解を求めていく必要があると指摘していた。非常にバランスが取れていて参考になった。

国連や世界銀行などの国際機関を訪問して感じたことは。


山口 日本に対する期待は強く、これまでの財政支援や活動を高く評価していた。行動計画の中心となっている「人間の安全保障」という理念について、公明党がその実現に積極的に取り組んでいることも、よく知られていた。世銀のキム総裁は「公明党のヒューマニズムに根ざす哲学、政策に共感する」とも述べていた。

また、「人間の安全保障」に、新たに「防災」という考え方が盛り込まれようとしており、その意味で公明党、連立政権が実行しようとする防災対策は、「人間の安全保障」「生命の尊厳」につながる重要な政策目標だと感じたし、今後も国連などとの協力をさらに強めていきたい。

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