e好況の実感 中小企業に
- 2013.09.20
- 情勢/経済
公明新聞:2013年9月20日(金)付
成長戦略の具体化推進
消費増税 補正予算含め悪影響防げ
日商総会で 山口代表訴え
公明党の山口那津男代表は19日、都内で開かれた日本商工会議所(日商、岡村正会頭)の通常会員総会であいさつし、経済再生に向けた施策を確実に実行し、景気回復の実感など「中小企業が成果を受けられるよう全力を尽くす」と訴えた。
この中で山口代表は、経済再生で「重要なのは成長戦略を実行していくこと」として、今秋に召集予定の臨時国会では、企業の設備投資を促す税制改正など成長戦略に関わる施策の具体化を推進していくと強調。また、2020年の東京五輪・パラリンピック開催が決定したことに祝意を述べた上で「デフレ(物価下落が続く状態)脱却という大きな目標の中で、持続的な事業創出の大きなきっかけになる」との見方を示した。
さらに、党訪米団の団長として、政府、議会、国連関係者らと会談した際には、「『アベノミクスが世界経済にも好ましい影響を与えている』などとの声をたくさんいただいた」と報告した。
消費税率の引き上げについて、安倍晋三首相が経済状況などを勘案して10月上旬に判断する点に触れ、「安倍政権が経済政策を実行する中で、経済指標は確実に良くなってきている」との認識を表明。また「来年春に8%に上げるとすれば、経済のベクトル(方向性)がどうなるかを見通した上で、消費増税による景気抑制効果を相殺する対策を考えなくてはならない」と指摘した。
具体的には「補正予算(の編成)も含め、予算で需要を支え、消費を喚起する施策もあり得る」との見解を示した。
一方、山口代表は19日の記者会見で、消費税率引き上げに伴う中所得層への経済対策について「子育てなどの生活コストが掛かることを考え、何ができるか幅広く検討していい。公明党として具体的な案が固まれば、政府側に提案したい」と強調した。
このほか、政府内で議論されている法人税の実効税率引き下げには「中期的な展望の中で効果的なタイミングを計るべきだ」とした上で、「(消費税率)8%引き上げの段階で行うかどうかは、これまで議論になっていなかったので、与党側には慎重な意見が多い」と指摘し、「政府側の考えを聞きながら、(与党)税制協議会などで議論を煮詰めていくべきだ」との考えを示した。