e連立は「数」も「質」も安定
- 2013.09.30
- エンターテイメント/メディア
公明新聞:2013年9月30日(月)付
消費税率引き上げ 効果的な経済対策を
憲法改正 国会で議論尽くせ
NHK番組で 山口代表強調
公明党の山口那津男代表は29日午前、NHK番組「日曜討論」に出演し、インタビューに答える形で、重要政治課題への対応について大要次のような見解を述べた。
【自公連立政権】
一、(連立政権での公明党の役割について)参院選で「ねじれ」が解消されたことは、力を合わせて(政治を)進めてもらいたいという国民の期待が込められていると思う。連立政権は、経済の再生、被災地の復興加速を最優先で取り組む。
一、自公連立政権は、試行錯誤し合意をつくることに習熟してきた。参院では自民単独で過半数は取れず、公明党が加わって「数」の安定を保っている。長い歴史の中で公明党の持ち味が生かされるようになり、「質」の安定も確保されている。
【消費税率引き上げと経済対策】
一、(引き上げの判断とそれに伴う経済対策について)経済成長の抑制効果を上回る勢いをつくり出す必要があり、経済対策は、何が一番効果的かをよく議論して詰めなければならない。(引き上げは)首相が決めることだが、われわれとしては上げる決断をすべきだと思う。
一、(経済対策のうち低所得者対策について)合意しつつある「簡素な給付措置」は、過去の3%、5%(導入時)と比べると、金額、対象者でも3倍近い内容であり、大幅に拡充している。簡素なばかりでなく、しっかりとした給付措置になっている。
一、(復興特別法人税の前倒し廃止について)基本的には復興財源を確保できるかどうかだ。(復興財源として上乗せされた)住民税、所得税は残り、法人税だけなくすことに、理解を求める必要がある。廃止で賃金が上がるのか、雇用が増えるのか、その効果の見極めも重要だ。その点で政府側の説明が十分でない。
一、(政府・与党の政策調整の過程について)政府内の意見調整に手間取り、与党への根回しが遅れる傾向がなきにしもあらずだ。議院内閣制の下での連立政権であり、政府と与党で歩調、呼吸を合わせていく努力が相互に必要だ。
【安全保障政策】
一、(集団的自衛権をめぐる議論について)この議論自体がなかなか分かりにくく、一般の人は難しいという反応が多い。国民の理解を求めるために、議論を丁寧にやる必要がある。今は、首相の下での私的諮問機関での議論であり、政府自体の議論でも与党の議論でもない。政府・与党がどう合意をつくるかという議論の進め方は、話し合いがあってしかるべきだ。
一、(自衛権に関する憲法解釈を変更する必要性について)われわれは政府のこれまでの基本方針は妥当だと支持してきた。これを変えようとするならば、なぜ変えるのか、どのように変えるのか。変わった結果が、近隣諸国や同盟国にどう影響していくのかを丁寧に議論する必要がある。最終的には国民の理解を得なければならないし、近隣諸国や同盟国に理解を促す努力も求められる。
一、(憲法9条の改正に関して)自衛隊をどう位置付けるかという議論はしてもいいが、自衛権も含めてどう最終的に規定するかはまだ合意が得られていない。しっかりと時間をかけてやるべきだ。
一、(政府・自民党との間で溝が埋まらない時の対応について)憲法は極めて重要な国の規範であり、連立政権の在り方も含めて議論していく課題だ。憲法改正は、国会で議論を深めるのが連立合意であり、他党の主張もあるので国会で議論を尽くすのがまず重要だ。短兵急な乱暴な進め方は受け入れられない。