e児童虐待を防止しよう

  • 2013.10.01
  • 情勢/社会
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公明新聞:2013年10月1日(火)付



虐待件数が過去最多に
「面前DV」など増加
厚労省、警察庁発表



児童虐待が増えていることが、厚生労働省、警察庁から発表されています。今回は、児童虐待件数の推移と、東京都の対策、公明党の取り組みを紹介します。

7月、厚生労働省は、全国207カ所の児童相談所が2012年度に把握した児童虐待件数が、前年度比6888件(11.5%)増の6万6807件だったことを発表しました。1990年度の調査開始以来、22年連続で過去最多を更新しました。

虐待する親への措置はこれまで、親権を無期限に剥奪する「親権喪失」しかありませんでしたが、民法改正で12年度から一時的な「親権停止」が可能となっています。

12年度中に児童相談所長が行った家庭裁判所への親権停止の審判申し立ては、全国17自治体で27事例ありました。

一方、9月、警察庁は今年上半期に(1~6月)虐待を受けたとして、全国の警察が児童相談所に通告した18歳未満の被害児童数は、昨年上半期に比べ2790人増え、1万61人になったことを発表しました【グラフ(下)参照】。このうち、暴言などを繰り返すといった心理的虐待は2036人増え、5670人で過去最多となっています。

また、身体的虐待は591人増え、2891人、ネグレクト(食事をさせないなど)は190人増え、1444人、性的虐待は27人減り56人でした。

心理的虐待では、児童の目の前で、配偶者や親族らに暴力を振るう「面前DV」の被害児童数が3804人に上り、目立っています。

総合電話相談で解決へ対応

東京都子供家庭総合センター

児童虐待をはじめ、不登校、非行など子どもと家庭が抱える問題を総合的に支援するため、東京都は2月、都子供家庭総合センター(新宿区)を開設しました。

児童相談センター、教育相談センター、新宿少年センターの三つの相談機関を1カ所に集めた複合施設です。

特徴は一つのフロアに3機関が集まり、対応する総合電話相談室です。

例えば、児童相談センターが「家庭内暴力が激しい」という相談を受けた場合、相談者に了承の上、新宿少年センターに電話を転送します。相談の内容によって相互に転送をし合い、さまざまな方向から解決を見いだしています。

総合センターの開設、機能充実については、都議会公明党が本会議などを通じて一貫して推進してきました。

公明 児童虐待防止法成立などリード


公明党は、児童虐待の防止について、児童虐待防止法の成立(00年5月)をリードしたほか、その後、07年成立の改正法で、児童相談所の立ち入り調査の権限強化を実現するなど、持続して取り組んできました。

また、育児不安の解消や児童虐待の未然防止に役立てるため、生後4カ月までの乳児がいるすべての家庭を訪問し、育児相談に応じる「こんにちは赤ちゃん事業」の全国実施を強く主張してきました。その結果、約92%の自治体で実施されています(11年度現在)。

公明党は、同事業を行う市区町村に国が費用を補助する枠組みを07年度に開始させ、全国の地方議員が市区町村に実施を訴えてきました。さらに、公明党は「新しい福祉社会ビジョン」(10年12月)の中で、虐待防止対策の充実を盛り込み、児童相談所の人員体制拡充などを一貫して主張しています。

 

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