e政府、消費税8%を決定
- 2013.10.02
- 情勢/社会
公明新聞:2013年10月2日(水)付
来年4月から引き上げ
17年ぶり景気回復の現状踏まえ
政府は1日夕の閣議で、現行5%の消費税率を2014年4月から予定通り8%に引き上げることを決定した。社会保障制度を持続可能なものにするとともに、財政健全化を図るため、安倍晋三首相が決断した。消費税率引き上げは1997年4月以来17年ぶりで、上げ幅は前回(2%)を上回る。
政府は、景気を下支えするため、企業に設備投資や賃上げを促す減税措置や公共投資を柱とする5兆円規模の経済対策を、12月上旬に策定する方針も決めた。
首相はこの後、首相官邸で記者会見し、「本日、消費税を現行5%から8%に3%引き上げる決断をした」と正式表明。「経済再生と財政健全化は両立し得る。これが熟慮した上での結論だ」と説明した。15年10月に予定される税率10%への再引き上げについては「経済状況等を総合的に勘案し、判断時期を含め適切に判断したい」と述べ、増税後の景気動向を見極めた上であらためて結論を出す考えを強調した。
政府は年末に13年度補正予算案を編成、14年1月召集の通常国会で、14年度当初予算案と併せて早期成立を図る。消費増税は、民主党政権当時の12年8月、税と社会保障の一体改革をめざして制定された関連法に基づく。首相は会見で、「消費税は社会保障にしか使わない」と強調した。
閣議決定に先立ち、公明党は同日午後、衆院第2議員会館で政調全体会議と税制調査会合同会議、国会内で常任役員会を相次いで開催。民間投資活性化などのための税制改正大綱案、消費税率引き上げとそれに伴う対応を党として了承。その後、自民、公明の与党両党は、政策責任者会議を開き、それぞれ了承した。