e軽減税率 本格議論を
- 2013.10.04
- 政治/国会
公明新聞:2013年10月4日(金)付
年内に方向性示すべき
日米2プラス2 地域の安定に重要な意味
記者会見で山口代表
公明党の山口那津男代表は3日午前、国会内で記者会見し、2015年10月に予定される消費税率10%への引き上げに伴う軽減税率の導入に向けた議論について、「10%に上げる決断をした時からでは遅い。制度設計や準備作業を逆算すると、年内に積み重ねてきた議論を集約して一定の方向性を出す必要がある」と力説した。
さらに、安倍晋三首相が税率を8%に引き上げる決断をしたことを受け、「今後は10%に向けてどういう基礎的な作業が必要か、本格的に議論できる段階に進んだ。今後、精力的に検討を進めたい」と強調。
税率を10%に引き上げる判断については、まず8%実施に対する景気・経済対策をしっかりと実行した上で、「経済の状況を見極め判断していくことになるだろう。今、見通しを付けられる状況ではない」との考えを示した。
また、東京で初めて開催された日米の外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)については、「日米同盟強化のために会合を持つのは、今後の地域の安定を作り出すため、重要な意味を持つ」と指摘。日米安全保障条約に基づく防衛協力指針(ガイドライン)や防衛大綱の見直し、沖縄の米軍基地再編や負担軽減などの課題について、「着実に議論を進めていくスタートになることが重要だ」と述べた。
その上で、首相の私的諮問機関で議論される集団的自衛権の行使容認と、ガイドライン見直しの関係については「それがガイドラインに入れ込まれるという前提では必ずしもない」との認識を示した。
特定秘密保護法案については、報道や取材の自由を通じた国民の知る権利の保障、特定秘密の指定や管理の在り方、漏えいに対する罰則の影響などを論点として挙げ、「さまざまな懸念や疑問にきちんと答えられるような立法過程の作業が必要だ」と強調した。
一方、山口代表が来週、北海道根室市を訪問し、北方領土問題で関係者らとの懇談を予定していることには、安倍政権下で日ロ関係が改善している現状なども踏まえ、「あらためてこのタイミングで地元の要請も受けた上で、今後の関係改善、北方領土問題の解決のために知見を深めたい」と表明した。