e風評被害の拡大防げ

  • 2013.10.08
  • 情勢/社会
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公明新聞:2013年10月8日(火)付



国際機関の関与強化を
福島第1の汚染水問題 きめ細かな情報発信必要
参院経産委で若松氏



参院経済産業委員会は7日、東京電力福島第1原発汚染水問題に関する閉会中審査を行い、公明党の若松謙維氏は、風評被害対策の強化を訴えた。

若松氏は、汚染水漏れなどのニュースは、直ちに世界中に伝わる一方で、海洋に流れ出た放射性物質は、調査で検出できない水準まで海水で薄まっていることを指摘。「(正確な情報が伝わらないことによる)風評被害は地球規模だ。福島原発の事故は風評被害との闘いでもある」と強調した。

その上で、きめ細かな情報発信を行うために原子力規制委員会の監視体制強化を求めるとともに、「国際的な観点からの第三者チェックや、より踏み込んだ国際機関の関与が必要ではないか」とただした。

これに対し、茂木敏充経済産業相は「規制委員会も、東電も体制の強化を図っていくことが重要だ」と強調。原子力規制委員会の田中俊一委員長は「できるだけ幅広く国際的な意見を聞きながら取り組む」とし、海外専門家らの関与の在り方について「検討していく」と応じた。

若松氏は、タンクからの高濃度汚染水の漏えいが発覚した8月以降、10月に入っても汚染水漏れが起きたことに触れ「監視体制を強化しても追いつかず『また次も起こるだろう』と誰もが危惧を持っている」と指摘。「汚染水については早急に(原子力規制)委員会として、しっかりと審査し、総括的な意見を出すよう国民が求めている」と強調した。

田中委員長は、汚染水問題について「大変懸念されることなので、一層、われわれとしても関与を深めていきたい」と応じた。

若松氏は、世界で初めて原発の使用済み燃料の最終処分場を決めたフィンランドの事例に言及。行政と電力事業者、規制委員会3者のトップによる密接な連携と固い信頼関係が背景にあることに触れ「(日本でも)3者が定期的に会うべきだ」と提案した。

茂木経産相は「大変良い提案をもらった。やり方を含めて検討する」と述べた。

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