e成長戦略 実行あるのみ
- 2013.10.30
- 情勢/社会
公明新聞:2013年10月30日(水)付
中小企業支援を手厚く
競争力強化法案が審議入り
衆院本会議で江田氏が質問
制度の使いやすさ要請
衆院は29日の本会議で、政府・与党が掲げる成長戦略「日本再興戦略」を具体化させるための「産業競争力強化法案」の趣旨説明と質疑を行い、審議入りした。公明党から江田康幸氏が質問に立った。
同法案は、成長戦略の着実な実行に向け、2013年度からの5年間を集中実施期間と明記。当面3年間の実行計画を策定し、施策ごとに担当大臣や実施期限を明確にする。
具体的には民間の企業活動を活発化させるため、(1)規制改革(2)過小投資の是正(3)過当競争の解消―を推進。企業ごとに規制緩和を認める「企業実証特例制度」などを創設するほか、過小投資の是正に向け、与党税制改正大綱に盛り込まれた設備投資促進税制などを含め、大胆な支援措置を実施する。また、ベンチャー企業への投資促進や、企業に収益性の低い事業の再編を促す支援も盛り込んだ。
江田氏は、景気回復の恩恵を中小企業や地方に行き届かせるため、「民間主導の成長を促す成長戦略の着実な実行が必要不可欠だ」と主張し、「実行計画が戦略の実行を担保する上でカギとなる」と強調。その上で、公明党の強い主張で与党税制改正大綱に盛り込んだ中小企業の設備投資促進税制の大幅拡充について「法案と税制が連携し、中小企業が使いやすく、効果が最大限発揮されるよう運用面でも万全を期すべきだ」と訴えた。
これに対し、茂木敏充経済産業相は「簡素な手続きで支援措置を受けられるようにする」と答えた。
また、江田氏は、中小企業の創業・再生支援に言及し、創業期の資金繰り支援や補助の必要性を強調。経営が厳しい中小企業・小規模事業者に対する事業再生と経営改善の支援について「個々の事業者の実態に即して相談に応じるなど、きめ細かな支援が不可欠だ」と訴えた。
茂木経産相は、市区町村によるワンストップ創業支援体制の構築に万全を期す考えを示す一方、「政策金融や補助金を総動員し、創業期の資金調達を支援したい」と回答。事業再生支援では、新たな保証制度の創設などを通じ、着実に支援していく考えを示した。