e子どもの命 断じて守る

  • 2013.10.31
  • 情勢/解説
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公明新聞:2013年10月31日(木)付



11月は児童虐待防止推進月間
古屋範子党女性委員長(衆院議員)に聞く
全国で街頭演説実施へ
オレンジリボン運動を後押し 対策の充実・強化訴え



11月は厚生労働省が定める「児童虐待防止推進月間」です。この期間中、公明党女性委員会(古屋範子委員長=衆院議員)と同青年委員会(石川博崇委員長=参院議員)は、「オレンジリボン※街頭」と銘打った街頭演説会を全国各地で開催します。その意気込みや、虐待防止に向けた公明党の取り組みについて、古屋女性委員長に聞きました。


 

街頭演説への意気込みは。


古屋女性委員長 来年の結党50周年に向けて、"命を守る"公明党の理念や政策・実績を広く訴えていく決意です。その上で今回は、女性議員だけでなく、男性議員の積極的な参加により、党を挙げて児童虐待防止をアピールしていきたいと考えています。

児童虐待の現状は。


古屋 児童相談所での児童虐待相談対応件数は増加傾向にあり、2012年度は過去最高の6万6807件(速報値)となりました。これは、児童虐待防止法施行前の1999年度と比べて、約5.7倍増に当たります。

増加の理由として、児童虐待への意識が向上し、より多くの相談が寄せられるようになったことが一因として挙げられています。しかし一方で、虐待そのものが増えている可能性も指摘されており、一層の対策強化が必要です。

今まで公明党が果たしてきた役割は。


古屋 公明党のリードで、2000年に児童虐待防止法が成立しました。同法により、法律上初めて、虐待の定義が(1)身体への暴行(2)わいせつ行為(3)養育の放棄(4)心理的外傷を与える言動―などと明確化され、虐待を発見した場合の通告義務も定められました。また、07年の法改正では、児童相談所の立ち入り調査の権限強化などが実現しています。

このほか公明党は、子どもや親の相談などに当たる児童福祉司を増員するための配置基準見直しや、親権の一時停止を推進するなど一貫して対策の充実に取り組んできました。

さらに、虐待の未然防止へ、保健師らが生後4カ月までの乳児がいる全家庭を訪問し、育児不安などの相談に応じる「こんにちは赤ちゃん事業」も、地方議員と連携して全国展開を進めてきました。その結果、11年度現在で、92.3%の市区町村が同事業を実施しています。

今後の取り組みは。


古屋 虐待の背景には、親の孤立や経済問題、産後うつ、望まない妊娠など、さまざまな要因が考えられることから、妊娠、出産、育児に至るまでの、きめ細かな支援体制の構築をめざします。中でも、相談窓口や支援施設など関係機関の連携強化や、出産直後の母子の心身をサポートする「産後ケア」の普及に取り組みます。

私たちにできることは。


古屋 虐待の現場を見ることはなかなか難しいかもしれませんが、普段から大人が地域の子どもを見守り、気遣う視点を持つことが何より重要だと思っています。その上で、これは児童虐待であると思われる場合は、迷わず市区町村の児童福祉担当や、地域の児童相談所などに連絡をお願いいたします。



※オレンジリボン
2004年に栃木県小山市で、2人の幼い兄弟が虐待の末に亡くなった事件を受け、同市の市民団体などが虐待防止の啓発のために05年から始めた「オレンジリボン運動」のシンボルマーク。オレンジ色は子どもたちの明るい未来を表している。現在、NPO法人・児童虐待防止全国ネットワークが、同運動の総合窓口を担っている。

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