eQ&A 電気事業法改正案

  • 2013.11.05
  • 情勢/解説
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公明新聞:2013年11月5日(火)付



全国で電力融通促す
広域運用機関が司令塔に
家庭向け小売り自由化、発送電分離を推進



電力システム改革に向けた電気事業法改正案が1日、衆院を通過した。改革や法案の内容をQ&Aでまとめた。

Q 電力システム改革とは。

A (1)電力の安定供給(2)新規事業者の参入拡大(3)電気料金の抑制―を目的に、電力の供給体制などを抜本的に変えることだ。改革は3段階で実施され、今回の法改正はその第1弾となる。

Q 法改正のポイントは。

A 2015年をめどに全国規模で電力の需給を調整する「広域系統運用機関」を設立することが柱だ。同機関は、災害で特定の地域の電力需給が厳しくなった際、他地域の電気事業者に電力の融通などを指示する役割を担う。

Q 今後、改革はどう進むのか。

A 16年をめどに家庭向けも含めた電力の小売りを完全に自由化した後、18~20年をめどに「発送電分離」を実施する方針だ。法案では、こうしたスケジュールも盛り込み、改革の全体像を明確にした。

Q 発送電分離とは。

A 電力会社が一体的に運営している発電部門と送電部門を別々の会社に分けることだ。すでに企業向けの電力小売りは自由化され、「新電力」と呼ばれる新規参入事業者が自由に電気を販売できるが、電気を送るには地域の電力会社から送電網を借りなければならない。送電網の使い勝手の悪さが事業者の新規参入を妨げてきた。

Q どんな利点があるのか。

A 事業者間の送電網の使用条件が平等になって、新規参入がしやすくなる。太陽光などの再生可能エネルギー普及にも追い風だ。これによって事業者間の競争が活発化すれば、電気料金の引き下げなどが期待できる。

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