e衆院 委員会質疑から
- 2013.11.07
- 情勢/解説
公明新聞:2013年11月7日(木)付
稲津、中野、伊藤、古屋、岡本氏
大卒用 離職者数掲載へ ブラック企業対策で求人票改善
給付型奨学金 着実な実施求める
衆院文科委で稲津、中野氏
6日の衆院文部科学委員会で公明党の稲津久氏は、高校授業料無償化制度の見直しに伴い、公明党の主張を受けて創設される、低所得者向けの給付型奨学金について質問した。
稲津氏は、同奨学金が、国の補助を受けて都道府県ごとに実施されることになる点に触れ、「事業の確実な実施をいかに担保するかが大事だ」と強調。財源の確保を含め政府の取り組みを促した。
西川京子文部科学副大臣は、現行制度の変更によって生じる財源を活用し、全都道府県で給付型奨学金が創設されるように「文科省として地方に趣旨を十分説明し、理解を求めていく」と答えた。
続いて質問に立った中野洋昌氏は、若者の就職活動に対する支援の充実を求めた。特に、人材を使い捨てるような、いわゆる"ブラック企業"への対策として中野氏は、その職場を離れた人の割合を示す「離職率」などの情報を開示する必要性を指摘。
その上で、現在、ハローワークの高卒用求人票に設けられている「離職者数」の記載欄を、大卒用にも載せるよう提案した。
佐藤茂樹厚生労働副大臣(公明党)は、「若者が適切に職業選択できるという観点から有効だ。できるだけ早期に実現できるよう精力的に検討したい」と表明した。
中小事業者に配慮せよ
タクシー減車 大手中心の計画に懸念
伊藤氏
6日の衆院国土交通委員会で公明党の伊藤渉氏は、タクシーの過当競争の是正へ、特定地域の台数制限を促すタクシー事業適正化・活性化特別措置法改正案(議員立法)について、中小事業者に配慮した運用を求めた。
伊藤氏は、地域の事業者が減車の手法などを議論する協議会に関して「大手の事業者だけで計画が決定されてしまうのでは」との懸念を踏まえ、対策を要望。
また、事業者一律の減車を行うと中小事業者の影響が大きいことから「(減車しても)地域の最低保有台数を下回らないなど、中小事業者への配慮が必要」と訴えた。
法案提出者の赤沢亮正氏(自民党)は、国交省が減車などの具体的手法を示す指針で、減車を最低保有台数の範囲内に抑える方針を説明した。
育休給付引き上げを
介護離職者対策も主張
古屋さん
6日の衆院厚生労働委員会で公明党の古屋範子さんは、男性の育児休業(育休)取得率の向上につなげるため、雇用保険から休業前賃金の50%が支給される育児休業給付の給付率引き上げを求めた。
田村憲久厚労相は、最初の半年間の育児休業給付の給付率について、67%に引き上げる案を同省の労働政策審議会に提案していることを報告し、「労使共に協力いただき、実現したい」と答えた。
また、古屋さんは「介護離職を防ぐため、働きながら介護を続ける人たちを側面支援するよう、介護保険制度を見直してはどうか」と述べ、介護する側のニーズや利便性を考えたケアプランの作成や介護休業の分割取得などを提案した。
これに対して、土屋品子厚労副大臣は「現行の育児・介護休業法の施行状況を見ながら今後、検討していきたい」と応じた。
積立金、第3者がチェックを
岡本氏
衆院財務金融委員会は6日、特別会計(特会)の削減などを柱とする特会改革法改正案の採決を行い、自民、公明、民主など与野党の賛成多数で可決した。
採決に先立つ質疑で公明党の岡本三成氏は、今後の特会改革の目標と、その達成に向けた工程表を示す必要性を強調。さらに、特会の積立金について「金額が適切か第三者の目でチェックする機関があってもいい」と提案した。
これに対し、古川禎久財務副大臣は「それぞれの特会の性質・性格を踏まえ、(適切な)水準であるよう対応したい」と応じた。