e委員会質疑から
- 2013.11.20
- 情勢/解説
公明新聞:2013年11月20日(水)付
石田、佐々木、長沢、樋口、河野の各氏
意欲ある担い手へ集積
農地機構法案 地域の話し合いを重視
衆院農水委で石田氏
衆院農林水産委員会は19日、農地の貸し借りを仲介する「農地中間管理機構」を設置するための関連法案について質疑を行い、公明党から石田祝稔氏が質問に立った。
同機構は都道府県に配置され、点在する農地や耕作放棄地を借り受けて集約・集積し、農業生産法人や集落営農組織などに貸し出す組織。生産意欲のある担い手への農地集積を目的としている。
石田氏は、農地の貸し借りを円滑に進めるため、地域ごとの話し合いを通じて地域の中心的担い手を決める「人・農地プラン」を有効活用するよう主張。江藤拓農水副大臣は「人・農地プランが基本になる」と答えた。
また、石田氏は、固定資産税の減免など、農地を機構に貸す"出し手"と、機構から借りる"受け手"に対する税制上の特例措置拡充を要請。一定期間内に"受け手"が見つからない農地を"出し手"に返還する規定については「農家は返されても困る」と述べ、柔軟な対応を求めた。
不当な制限を防げ
佐々木さん 障がい者への免許付与で
19日の参院法務委員会で公明党の佐々木さやかさんは、悪質運転での死傷事故の罰則を強化する自動車運転死傷行為処罰法案に関して、精神疾患がある障がい者らの社会参加を不当に損ねないよう訴えた。
佐々木さんは、精神疾患がある人らの運転免許更新に必要な、医師による臨時適性検査に関して「事故が起きた場合、後で責任を問われることを心配する医師がいる」と指摘。病気の影響で事故が起きた場合の責任の有無をただした。
警察庁の倉田潤交通局長は、免許の付与は「公安委員会の責任で行う」とし「(一般的に医師の)刑事責任を問うことは想定できない」と述べた。谷垣禎一法相は「指摘の懸念をできる限り払拭していく」と強調した。
審査体制の強化必要
再生医療実用化へ 薬事法改正案など可決
長沢氏
参院厚生労働委員会は19日、医療機関が再生医療を行う際に、公的審査機関と国の了承を義務付ける再生医療安全確保法案を全会一致で、再生医療製品を承認しやすくするための薬事法改正案を賛成多数で可決した。
質疑で公明党の長沢広明氏は「製品の承認審査は販売前の最後の砦となる」と強調。再生医療製品の承認審査を行う独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)の体制について「点検して必要な見直しを行うべきだ」と訴えた。赤石清美厚労大臣政務官は、日本再興戦略で審査の質の向上に必要な体制強化を行うとしていることなどに触れ、「全力で取り組む」と答えた。
また、長沢氏は薬事法改正で対象を拡大する登録認証機関についても質の担保を要請した。
迅速、適切な風評被害対策へ
樋口氏
19日の衆院災害対策特別委員会で公明党の樋口尚也氏は、大規模災害に備えた国づくりが目的の「防災・減災等に資する国土強靱化基本法案」(自公共同提出)に関して質問。災害による風評被害対策として国が前面に出て安全性などを説明する仕組みを制度化し、迅速で適切な対策を行うよう提案した。
一方、民主党が対案として提出した「国民生活強靱化のための防災・減災対策基本法案」について、防災対策などに必要な財源の規模が不明確と指摘した。
政府一体の日本版NSCに
河野氏
19日の参院国家安全保障特別委員会で、公明党の河野義博氏は、日本版NSC(国家安全保障会議)設置法案について質問した。
河野氏は、日本版NSCの設置について「期待される役割を確実に機能させる必要がある」と指摘。同会議において省庁の縦割りを排除し、政府一体となった取り組みを求めた。
菅義偉官房長官は、「会議は政治がリーダーシップを発揮し、一つの目的に向かって進む効果を期待している」と答えた。