e福島新指針 本格復興へ国が前面に
- 2014.01.14
- 生活/生活情報
公明新聞:2014年1月13日(月)付
党復興加速化本部事務局長 石田祝稔衆院議員に聞く
公明、加速の先頭に立つ
避難者の生活支援強化、健康不安対策など予算案で着実に実行へ
公明党は、連立政権に参加して2年目となる今年も引き続き、東日本大震災の被災者に寄り添い、復興加速を最重要課題に位置付け、全力で取り組んでいきます。昨年11月には、与党として第3次復興加速化提言を政府に提出。これを受け、12月20日に東京電力福島第1原発事故からの福島の復興加速に向けた新指針が決定しました。新指針のポイントと、今後の公明党の取り組みについて、党東日本大震災復興加速化本部の石田祝稔事務局長(衆院議員)に聞きました。
―被災地の復興加速に向け、あらためて決意を。
石田祝稔・党復興加速化本部事務局長 今年の3月11日で震災から3年を迎え、復興加速へ正念場となる1年になります。今年こそは、被災者一人一人が将来に希望を持てる本格復興の年にしなくてはいけません。
公明党は、2011年6月に成立した復興基本法の基本理念に、党の提案で反映された「人間の復興」の考え方を根本に、岩手、宮城両県はもちろん、特に、約14万人が避難生活を余儀なくされている福島県は「福島の再生なくして日本の再建なし」との強い決意で、総力を挙げて復興に取り組んでいきます。
―新指針が策定された背景は。
石田 これまで政府は、与党が昨年の3月と7月にそれぞれ提出した復興加速化提言に基づき、取り組みを進めてきました。その上で昨年11月、私たちは、原発事故の影響で復興が遅れる福島の再生にもっと力を傾注すべきとして、福島に特化した第3次提言を提出。これを踏まえて、政府が、福島が抱える現実的な課題に取り組むための具体的な指針を示したのです。
―新指針のポイントは。
石田 指針は与党の提言に基づき、福島の復興加速のための具体的な道筋を示しており、高く評価しています。最大のポイントは、"東電任せ"にするのではなく、政府が前面に立って福島の復興を加速させるということです。
また、避難指示区域の生活再建支援として、早期帰還と新生活の両面で支援することとしています。この中で、帰還後の生活環境整備など、地域のさまざまなニーズ(要望)に応える「福島再生加速化交付金」を新設し、放射線の健康不安対策など全ての政策をパッケージとして、一体的に推進する仕組みとしたことも重要です。
原発事故収束に向けては、廃炉や汚染水問題の国の司令塔機能を一元化して対策を進めるほか、今後、賠償や除染、中間貯蔵施設の費用が膨らむ見通しのため、東京電力への支援枠を5兆円から9兆円に拡充するなど、国と東電の役割分担を明確にすることで、一層の加速につなげていきます。
―今後の対応で重要なことは。
石田 13年度補正予算案と14年度予算案を速やかに成立させ、福島の復興加速のために確保した予算を、円滑に執行させることが何より重要です。さらに、住宅再建の工程表を総点検して問題点はしっかり解決することで、被災者が普通の日常生活を送れるようにしなければなりません。
―福島の復興加速に党としてどう取り組んでいきますか。
石田 公明党は現在、被災3県に担当国会議員を配置し、現場対応に当たっていますが、日々変化する復興の実情と課題を受け止め、着実に政策に反映していくため、福島については、市町村単位で担当を明確化し、よりきめ細やかな態勢をつくる必要があると考えています。
さらに、政府側では、公明党から浜田昌良復興副大臣、赤羽一嘉経済産業副大臣(原子力災害現地対策本部長)が参加し、被災地の現場で奮闘しています。地方と国会、政府の党のネットワークをフルに発揮して、復興加速の先頭に立って闘っていきます。