e災害時多目的船 民間船使い実証訓練へ

  • 2014.01.16
  • 情勢/社会
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公明新聞:2014年1月16日(木)付



洋上からの医療支援検証
来年度予算案に計上 公明の提案実る



大規模災害時の医療拠点となる災害時多目的船(病院船)の導入を検討する政府は、公明党の主張を踏まえ、来年度予算案に民間船舶を使った実証訓練を行うための費用5100万円を盛り込みました。

病院船は医療機器や医薬品を搭載し、搭乗する医師や看護師が災害時などに被災者ら患者の治療に当たります。既に米国や中国が所有しており、スマトラ島沖地震などの災害現場で活躍しています。例えば、米国はベッド1000床、手術室12を備えた病院船を2隻所有しています。

東日本大震災では多くの病院が津波で被害を受けた上、道路も寸断されたため陸路からの医療支援が困難を極めました。このため、洋上からの医療支援の拠点として、病院船の導入が期待されています。

来年度に予定される民間船舶による訓練は、昨年8月に三重県尾鷲港沖で実施された、海上自衛隊輸送艦による実証訓練に続く第2弾です。民間旅客船に運搬可能なコンテナ型の医療施設「医療モジュール」を積み込んで、洋上からの医療支援のあり方や、負傷者や患者の手術などの医療行為を検証します。

公明党は、2011年5月に発表した「東日本大震災復旧復興ビジョン」に「病院船の導入」をいち早く明記。以来、一貫して病院船の導入実現に取り組んできました。

党内に設置している災害時多目的船検討プロジェクトチーム(PT)は昨年3月、まずは既存の防災訓練などに連動する形で、海路からの医療支援の有効性と課題を検証するよう政府に提案。自衛隊などが保有する艦船や、民間船を用いた訓練の実施を求めました。

さらに同PTは昨年12月にも政府に対し、首都直下地震を念頭に東京湾上で訓練を行うよう要望。指揮命令系統や搬送システムのあり方、官民協働の支援体制構築の検証も求めています。

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