e感染症抑制へ監視継続を

  • 2014.01.20
  • 情勢/国際

公明新聞:2014年1月19日(日)付



台風被害の復興支援へ フィリピン保健相と会談
秋野、河野氏



昨年11月の台風で大きな被害を受けたフィリピンの復興支援に向け、現地を訪れている公明党の秋野公造、河野義博の両参院議員は、16日と17日にかけて被害が大きかった同国中部のレイテ島を中心に精力的に視察したほか、現地や同国の要人と相次いで会談した。

同島の商業・教育の中核都市であるタクロバン市では16日、アルフレッド・ロムアルデス市長と会見し、被害状況の説明を受けた。ロムアルデス市長は、「台風による被災で沿岸に住む住民7000世帯の高台移転を計画しているが、電柱の倒壊などによる送電網の被害により電力の提供が困難になっている」と語り、日本の継続的な支援を依頼した。

その後、一行は同市内の社会福祉開発省東ビサヤ地域事務所を訪問。日本などからの支援物資の状況を見て回り、被災家族に向けた米や缶詰などの食料品セットが分配されている様子を確認した。

ドゥラグ町では、被災した住民に建材を無償提供する、NPO法人「アジア日本相互交流センター」(ICAN)の活動を視察。トタンやベニヤ板のセットが配布されている場所では、集まった住民から、心からの感謝の言葉が寄せられた。

両議員は、17日には首都のマニラ市内でエンリケ・オナ保健相やロヘリオ・シンソン公共事業道路相とそれぞれ会見。

オナ保健相は、「日本の国際緊急援助隊・医療チームが果たした役割は大きく、自衛隊が実施してくれた1万件を超える予防接種は感染症のまん延防止に大きく貢献した」と謝意を表明。

秋野氏は「初期のワクチン接種や投薬、防疫などの対応により、懸念された急性期の感染症は抑制されているが、感染症については今後も被災地外の避難先も含めて長期的な監視が必要」と指摘した。その上で、母子保健の充実や、今後の中核的医療機関の再建に当たっては、災害時の拠点としての機能を備える必要性についても意見交換した。

一方、シンソン公共事業道路相は、「今後は災害に強いまちづくりが大きな課題。学校、医療機関の再建を優先しつつ、沿岸部の建築を制限し、建築基準の見直しも行う」と強調。日本の支援に対し期待を寄せた。

18日に帰国の途に就いた両議員は「フィリピンと同じく自然災害が多発するわが国の防災・減災への取り組みを共有し、両国共通の利益としていきたい」と述べ、今後の対策強化へ決意を語った。

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