e経済、復興が最優先
- 2014.01.20
- 情勢/社会
公明新聞:2014年1月20日(月)付
景気回復の実感、全国へ
社会保障改革 低所得者への配慮重要
NHK番組で山口代表
通常国会 丁寧な運営に努め幅広い合意を形成
公明党の山口那津男代表は19日午前、NHK番組「日曜討論」に出演し、インタビューに答える形で、連立政権の運営や経済再生、東日本大震災からの復興加速などについて、大要、次のような見解を述べた。
【今年の政権運営】
一、経済再生、被災地の復興加速を最優先で行う。これは連立政権の合意でもある。また、(4月に)消費税率が引き上げられるので、社会保障と税の一体改革に基づき、社会保障改革を前進させたい。経済再生自体、社会保障改革のことを考えても、やり遂げるには非常に大きな力が必要だ。ここに専念してやるくらいの構えが大事だ。
一、(連立政権に対する)国民の期待は優先課題を力を合わせてやってほしいという部分だ。(自公両党が)持ち味の違いを生かして幅広いニーズを受け止め、実行していくことも重要だ。(集団的自衛権や憲法改正など)国民の意見が大きく割れるテーマはあまり慌てない、急がない、しっかり合意形成に努力する。そのためには深く幅広い議論を丁寧に行っていく必要がある。
一、(通常国会では)丁寧な国会運営に努めたい。野党の意見も聞きながら幅広い合意形成に努めていく。
【経済再生】
一、政労使の協議の場をつくり(賃上げへ)合意も結んだ。企業収益が賃金に反映され、雇用拡大に結び付くことで、新たな消費を生み出し、新しい生産に結び付く。この好ましい循環をつくり出すことが大事だ。これが、全国津々浦々に及ぶよう努めたい。
【社会保障改革】
一、(給付や負担に)メリハリを付けていく面も大事だろうが、難病支援の対象者拡大とか、高齢者医療の負担が今よりも増えないようにするとか工夫をしながら、社会保障の機能強化を子育て支援も含めて充実させたい。低所得者に配慮し、セーフティーネット(安全網)機能を高めていくことも重要なポイントだ。
【集団的自衛権】
一、(集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈見直しの議論について)安倍政権も(集団的自衛権を行使できないとの)従来の(政府)解釈を踏襲しているから、一種の問題提起をするという構えだろう。もし変えるならば、なぜ、どのように変えるか、国民や同盟国、近隣諸国にどのような影響を与えるかを慎重に議論し、国民の理解を得る必要があるし、国際社会にも理解を促す努力も必要だ。与党の協議を通じて合意をつくり出す努力が重要だ。
【国立追悼施設】
一、(首相らの)靖国参拝は結果として外交問題を引き起こしてきた。誰もが、わだかまりなく戦没者を心から追悼できる道を一つの選択肢として模索する努力があってもいいのではないか。
【中韓との関係】
一、中国の場合、尖閣諸島をめぐる不測の事態回避や大気汚染などの課題解決には、首脳会談での胸襟を開いた対話の努力が重要だ。中国も韓国も、議員や政党が率先して関係改善に努力する一面も重要で、特に韓国は、議員連盟などで対話が進んできた経緯を生かして打開したい。
【東京都知事選】
一、党東京都本部が舛添要一氏を推薦し、自主的に応援することを党本部として了承した。要請があれば党本部としても支援したい。東京オリンピック・パラリンピックを控えているので、オールジャパンで政府と共に実行できる構えのある人、高齢化の対応策を実行できる人、防災対策もやれる人、こういった政策論議が重要だ。