e公明スポット 父子家庭にも遺族年金
- 2014.01.20
- 生活/生活情報
公明新聞:2014年1月20日(月)付
公明、支援格差の解消訴え
4月から支給対象を拡大
政府は4月から、母子家庭に限って支給していた遺族基礎年金制度を見直し、対象を父子家庭にも拡大します。10日に制度改正の関係政令を閣議決定しました。厚生労働省は2014年度の支給を2000人程度と推計し、予算案に10億円を計上。将来的には約2万人が対象になると見込んでいます。
夫と死別した妻または子どもは、子が18歳に達した年度末まで遺族基礎年金を受給することができます。支給額は、12年度の場合、子ども1人なら年101万2800円で、子どもの人数に応じて加算されます。ただ、現行制度では想定する家計の担い手は夫とし、支給対象を夫を亡くした母子家庭としてきました。
しかし共働き世帯が増え、妻も家計を支える役割を担っていることから、12年には、死別した妻の収入で生計を立てていた夫(年収850万円未満)と子どもにも、遺族基礎年金を支給する年金機能強化法が成立。同法では、支給対象者を「妻」から「配偶者」に変更し、今年4月以降に妻を亡くした夫と子どもにも、遺族基礎年金が支払われることになります。
父子家庭に遺族基礎年金が支払われないケースは、東日本大震災の被災者の中でも数多く見られました。
公明党は国会質疑でこの問題を取り上げ、対象拡大を強く主張してきたほか、父子家庭の支援団体からも「同じ一人親家庭で不公平が生じている」との訴えを受けるなどして、支援格差の解消へ積極的に取り組んできました。