e経済好循環を実現へ
- 2014.01.27
- 政治/国会
公明新聞:2014年1月25日(土)付
通常国会が開幕 公明、両院議員総会
予算、税制 早期成立を
景気の腰折れを回避 成長戦略の実行さらに
山口代表ら強調
第186通常国会は24日召集された。会期は6月22日までの150日間。公明党は24日午前、国会内で衆参両院議員総会を開き、山口那津男代表、井上義久幹事長は、今国会が経済の「好循環実現国会」と位置付けられたことを踏まえ、「これまでの連立政権の取り組みを民間主導の好循環へ結び付ける正念場だ」と強調。被災地の復興加速や社会保障の充実、近隣諸国との関係改善などにも結束して取り組み、「国民が安心できる政治を公明党がバランスを取りながら切り開いていく役割を果たしていきたい」と力説した。魚住裕一郎参院会長、漆原良夫国会対策委員長、石井啓一政務調査会長があいさつした。
国民のニーズに応え、合意形成の役割果たす
山口代表は経済好循環の実現に向けて、「企業に蓄えられた収益を賃金上昇、雇用拡大、新たな消費や生産といった循環に連続的に結び付けていく国会の議論にしていきたい」と表明。
特に「成長戦略をどのように実行していくかが問われる」として、約30本が提出される見通しの成長戦略関連法案を速やかに成立させ、「実行に移すことが大きな焦点だ」と強調した。
また、4月の消費税率引き上げによる景気の腰折れを回避するためにも、経済対策が盛り込まれた2013年度補正予算案、14年度予算案と税制改正案を早期に成立させる必要性を指摘。
国会の終盤は「成長戦略第2弾を検討していくこともあると思う。消費税率引き上げの影響を克服し、デフレ脱却の道筋を描かなければならない」と述べた。
さらに、消費税率引き上げに関しては、増税分が社会保障の財源に充てられることから「社会保障をどう充実させていくかが重要だ」と指摘。低所得者対策として実施される簡素な給付措置について、「国民に混乱なく届けるために、(各自治体での)手続きにも十分な配慮をしていくことが大事だ」と訴えた。
外交・安全保障に関しては、近隣諸国との関係悪化に触れ、「相互依存の現実を踏まえ、互恵の理念に沿って対話と交流により、関係改善に努めなくてはならない」と述べ、引き続き政党・議員交流の強化を進めていく考えを示した。
一方、井上幹事長は、政治が果たすべき役割について言及し、「現場のニーズをつかみ、それに応えることで、初めて政治の信頼が生まれてくる。公明党こそは、そういう役割を担っていかねばならない」と強調。
社会保障や安全保障など当面する課題に対し、「公明党が柔軟に対応し、国民のニーズをつかみながら、国を前に進めていくことが求められている」と力説した上で「その議論を通じて国民的な合意、理解を広げる役割を果たしていきたい。国民の意見に十分に耳を傾け、それを反映した議論をしたい」と語った。
東日本大震災からの復興については、福島県で約14万人の被災者が避難生活を余儀なくされている現状を踏まえ、「除染をしっかり進め、一日も早く帰還や新しい生活を選択できるよう全力で支援する」と復興加速化への決意を述べた。
魚住参院会長は「ねじれの解消で『政治が前に進んだ』と実感していただけるよう参院公明が議論の中核となる」と主張。
漆原国対委員長は、経済の好循環実現へ「13年度補正予算案、14年度予算案を年度内に上げ、成長戦略関連法案を一日も早く成立させたい」と訴えた。
石井政調会長は、政府が提出を予定する約80本の法案について「成長戦略、社会保障制度改革などが注目されるが、公明党の主張を反映し充実した内容にしたい」と述べた。
太田昭宏国土交通相(公明党)は、「実感」と「未来」が今年のキーワードになると力説し、経済再生、未来志向型の日本構築へ「党と連携して頑張りたい」と強調した。