e労務単価7.1%上げ
- 2014.01.31
- 情勢/経済
公明新聞:2014年1月31日(金)付
公共工事の入札不調防止 人材確保もめざす
国土交通省は30日、公共工事の予定価格(落札上限価格)算出に用いる建設現場の職人の1日当たり基準賃金である「公共工事設計労務単価」を全国平均(全職種)で現行比7.1%増の1万6190円に引き上げると発表した。予定価格の上昇を促し、公共工事で落札業者が決まらない入札不調を防ぐのが狙い。東日本大震災の被災3県(岩手、宮城、福島)については、平均8.4%増の1万7671円とした。2月1日から適用する。
全国平均の上げ幅は、国交省が労務単価の公表を始めた1997年度以降では、昨年4月(15.1%増)に次ぐ2番目の大きさ。単価は全都道府県で上がる。
国交省は、労務単価が予定価格に反映され、実勢価格まで引き上げられれば、入札不調の解消につながるとみている。労務単価上昇により、建設業界を離れた中堅や熟練職人を呼び戻し、若者を採用して不足する人材の確保もめざす。
昨年4月に続いて労務単価の引き上げを主導した太田昭宏国交相(公明党)は、建設業団体に職人の賃金上昇を直接要請するなど、現場労働者の処遇改善に尽力。公明党は、建設業界が抱える課題解決に向けた提言を太田国交相に提出するなど後押ししてきた。