e「簡素な給付」周知徹底を

  • 2014.02.07
  • 情勢/経済
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公明新聞:2014年2月7日(金)付



NPOの創業支援せよ
日韓首脳会談 首相「実現に努力重ねる」
参院予算委で魚住氏



13年度補正予算が成立


5.5兆円規模の経済対策を実施するための2013年度補正予算が6日夜、参院本会議で自民、公明の与党両党などの賛成多数で可決、成立した。

本会議に先立つ参院予算委員会で賛成討論を行った公明党の秋野公造氏は、補正予算は「4月からの消費増税の影響を緩和しつつ、経済再生と東日本大震災の復興を加速するための予算」と強調するとともに、国債の追加発行をせずに財源を確保した点を評価。その上で、成立後の速やかな執行を求めた。



復興加速 建設労働者の不足は深刻


討論に先立ち、参院予算委は、安倍晋三首相らが出席して13年度補正予算案の総括質疑を行い、公明党から魚住裕一郎参院会長が質問に立った。

魚住氏は、4月の消費税率引き上げに伴う低所得者対策の「簡素な給付措置」について、支給対象となる市町村民税非課税世帯への周知徹底には、個別通知が必要だと力説。その上で「税情報を税務当局以外で使わざるを得ないとなると、個人情報保護の問題が指摘されていた」として、対応策をただした。

佐藤茂樹厚生労働副大臣(公明党)は、市町村の税務課が、14年度での非課税が予定される世帯に通知を送付し、そこに給付金の説明や申請書を同封すれば問題ないとの方針を示し、地方自治体にも説明したと答えた。

また魚住氏は、補正予算に計上された創業促進補助金について、NPO法人が対象外となっている点に言及。NPO法人が地域の雇用や活性化に貢献しており、起業の約半数が女性であることなどを踏まえて、「女性の活躍推進という観点から対象とするべきだ」と提案した。茂木敏充経済産業相は、「3月に行う公募において、NPO法人の設立をめざす事業者も支援対象としたい」と表明した。

一方、育児休業給付の支給要件に関して魚住氏は、現在、月10日以下まで認められている休業中の就労を、1日単位から時間単位に変更するよう求めた。佐藤厚労副大臣は「労働政策審議会で労使の意見を聞きながら検討する」と答弁した。

さらに魚住氏は、昨年秋に全国で食材の偽装表示が明らかになった問題に触れ、消費者庁が公明党の主張を踏まえてメニュー表示に関するガイドラインを作成していることに言及。消費者が納得できる内容にすべきだと訴えたのに対し、森雅子消費者担当相は「消費者の感覚を参考に、分かりやすいガイドラインを作る」と応じた。

東日本大震災被災地の復興加速について魚住氏は、現地の建設労働者の不足は深刻だと指摘。太田昭宏国土交通相(公明党)は、労務単価を引き上げるなどして処遇改善を図り、若手の入職を促進するとともに、外国人研修生を活用するなどして対応すべく、関係省庁と連携する体制をつくったと答えた。

さらに、魚住氏は日韓関係について、来年が国交回復から50年の節目であることなどに触れ、関係改善へ行動すべきだと主張。安倍首相は「対話のドアの中で待っているだけでなく、積極的に出て行って首脳会談、政治レベルの交流が実現するよう努力を重ねたい」と述べ、関係改善に意欲を示した。

このほか魚住氏は、「軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)」外相会議が、4月に広島市で行われることについて政府の決意を聞いたのに対し、岸田文雄外相は「NPDI12カ国の外相に直接、被爆の実相に触れてもらい、国際社会に発信したい」と述べた。

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