e在宅医療・介護を充実
- 2014.02.14
- 生活/生活情報
公明新聞:2014年2月14日(金)付
地域包括ケアへ推進法案
政府が閣議決定
政府が12日の閣議で決定した介護と医療サービスの提供体制を見直す「医療・介護総合推進法案」。体制整備のための基金創設や、介護保険の自己負担の一部引き上げなどが柱で、近く法案を国会に提出し、成立をめざす。
法案は高齢化のさらなる進展で増大する医療・介護給付費【グラフ参照】の抑制を図る一方、在宅医療・介護サービスを手厚くし、高齢になっても住み慣れた地域で必要な支援を受けられる「地域包括ケアシステム」を構築するのが狙い。
基金は4月の消費税増税分で生まれる財源から、約900億円を投入して2014年度に創設し、施設整備やスタッフの確保などに使う。医療分野では都道府県が域内のベッドの必要量などを示す「地域医療構想」を策定。病院関係者も交えた協議会で、各病院の役割分担を決めることにしている。また、重症者向けのベッドが多い現状を改め、症状が落ち着いた患者向けのベッドを増やすとともに、在宅医療・介護サービスを手厚くする。
一方、介護分野では、介護保険サービスを受けた際に支払う自己負担を、年金年収280万円以上の人は、現行の1割から2割に引き上げるほか、介護予防サービスを保険の給付対象から外し、市町村事業に移管。ボランティアなどを活用した効率的な事業運営を求める。
地域包括ケアシステムの構築へ、公明党は昨年12月、党内に推進本部を設置。全国の地方議員と連携して、それぞれの地域の実情に即した地域包括ケアの姿を模索しながら、先進事例の調査や関係者との意見交換を精力的に行っている。今後、調査で得た課題や対応策などをまとめ、政府に提言することにしている。