e地域包括ケアの具体化を
- 2014.02.14
- 情勢/解説
公明新聞:2014年2月14日(金)付
臨時給付金の支給準備も万全に
地方議会の3月定例会
多くの地方議会では、間もなく3月定例会がスタートする。国会では政府の来年度予算案を審議中だが、地方議会においても最大の議題は各自治体の来年度予算案だ。
住民や業界・団体から寄せられた意見や要望を自治体に届け、予算の使途の明確化や制度の充実・改善につなげてもらいたい。
今回の定例会で論戦を深めてほしいテーマの一つに、地域包括ケアシステムの具体化がある。住み慣れた地域内で医療や介護、生活支援などのサービスを一体的に提供する同システムの構築は、超高齢社会への対応に欠かせない喫緊の課題だからだ。
政府の来年度予算案や先週成立した今年度補正予算には、小規模特別養護老人ホームなどの施設整備の促進や、認知症の患者・家族を支援する施策など、同システムの構築を後押しする予算が盛り込まれている。こうした予算を活用し、いかに地域に合ったシステムを築くか。自治体の取り組みにかかっている。
今国会には、同システムの関連法案も提出されている。地方議会の論戦で浮き彫りになった課題は、国会で取り上げて解決できる。そのためにも地方議会で議論を尽くすことが大事だ。公明党のネットワークや各議員が現場で聞いた声を生かし、より良いシステムをつくり上げたい。
4月の消費税率アップに伴う負担軽減策として支給される、低所得者向けの臨時福祉給付金や子育て世帯向けの臨時特例給付金も、実施主体は自治体(市区町村)である。
どちらの給付金も、受け取るには申請手続きが必要だ。対象者全員にきちんと周知しなければならない。
低所得者への臨時給付金は自治体から「課税情報の守秘義務により対象世帯に確実に通知できない」との声が上がったが、公明党の石井啓一政調会長が国会で質問し、税務課の業務として周知する方法が示された。
他にも課題があるかもしれない。広報の体制や申請・審査の方法など、一つ一つ確認し、準備したい。厚生労働省によれば、多くの自治体は6月ごろから申請を受け付ける見通しだが、できるだけ早く対象者に給付金が届くよう、作業を急ぐ必要がある。
政府の来年度予算案では、待機児童の解消や防災・減災、インフラ(社会資本)の老朽化対策など、自治体が使える予算が増額されている。
地域に根差した公明議員が定例会の論戦の中で、より効果的な予算の使い道を具体的に示していきたい。