e「包括ケア」へ人材確保を

  • 2014.02.18
  • 情勢/社会
[画像]メインイメージ

公明新聞:2014年2月18(火)付



介護職の処遇改善急げ
機能訓練指導員 鍼灸師も現場で活用せよ
衆院予算委で桝屋氏



衆院予算委員会は17日、安倍晋三首相らが出席して「社会保障と税・教育」などに関する集中審議を行い、公明党から桝屋敬悟氏が質問に立った。

桝屋氏は、高齢者が医療、介護、福祉サービスなどを住み慣れた地域で一体的に受けられる「地域包括ケアシステム」の構築について、法改正や体制整備を図ったとしても、担い手不足では機能しないと強調。特に介護現場の人材不足は深刻だと指摘した。

田村憲久厚生労働相は、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向けて、介護従事者が約100万人不足するとの見通しを示したのに対し、桝屋氏は「(介護職は)仕事が大変、処遇も悪いとの社会的価値観が定着している」として、処遇改善とともに、"負のイメージ"払拭にも取り組むべきだと訴えた。

安倍首相は介護職について「極めて重要な、価値ある仕事だ」と強調した上で、今後も処遇改善などに取り組むと答えた。

また桝屋氏は、介護施設やリハビリ施設などに配置されている「機能訓練指導員」について、マッサージ師らが指導員として介護現場で活躍している半面、共通のカリキュラムで学んだ鍼灸師が指導員ではない点に触れ、鍼灸師も指導員と位置付け活用することを提案した。田村厚労相は「介護予防で鍼灸師に期待される部分もある」として、今後、議論する考えを示した。

一方、14年度の診療報酬改定に関連して桝屋氏は、ベッド数が19床以下で入院・治療もできる有床診療所について、前回の改定で入院料算定に当たって管理栄養士の配置が義務付けられたことに言及。「現場では人の確保に苦労している」として、14年度改定での対応を尋ねた。

田村厚労相は同診療所について、「地域包括ケアシステムの中で役割は非常に大きい」との認識を示し、中央社会保険医療協議会が、管理栄養士の配置義務化撤廃を答申していることを踏まえ、「義務化ではなく、『栄養管理加算』に戻して対応する」と述べた。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ