e"命の大切さ育む"がん教育に

  • 2014.03.03
  • 情勢/社会
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公明新聞:2014年3月1日(土)付



文科省がモデル事業で実践へ 14年度は全国12カ所
検討委が報告書取りまとめ
公明が推進



文部科学省が公益財団法人・日本学校保健会に設置した「がんの教育に関する検討委員会」(植田誠治委員長=聖心女子大学教授)は2月24日、検討結果について報告書を取りまとめた。文科省はこれを受け、2014年度から新たに実施する「がんの教育総合支援事業」として、全国12カ所程度でモデル事業を展開する方針だ。

国民の2人に1人がかかるがんについて、12~16年度を対象とする国のがん対策推進基本計画では「がんそのものやがん患者に対する理解を深める教育は不十分」だと指摘。その上で、がん教育の検討と教育活動の実施をめざしている。

これを踏まえ、報告書では「いのちの大切さを育む、がん教育」との視点から、「正しい理解」「命の大切さについて考える態度の育成」の2点をがん教育の目標に掲げた。具体的な教育内容としては、(1)発生要因(2)予防(3)早期発見・検診(4)治療(5)がん患者との共生―などを挙げた。

実施に当たっては、学校全体の共通理解を求めるとともに、保健体育や総合的な学習の時間、道徳などの授業を柔軟に活用することを提案。医師や看護師、がん経験者など外部講師の参加・協力の推進にも言及している。

モデル事業では、報告書の内容を教育現場で実践してもらう。教員用教材の作成・配布や研修会なども行う。実施箇所は、文科省が各都道府県から募集して選定する。併せて文科省は、有識者でつくる検討会を設置し、各都道府県の先進事例を分析・調査するなどして、全国展開に向けた検討を進めていく。

公明党はこれまで、がん教育を一貫して推進してきた。13年5月には、がん教育検討会の設置を下村博文文科相に要望。今年1月の衆院代表質問でも井上義久幹事長が、がん教育の全国展開を訴えていた。

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