e新生東北をめざして

  • 2014.03.11
  • 情勢/社会
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公明新聞:2014年3月11日(火)付



一番大変な人に光
現場第一で課題解決を急ぐ
太田昭宏・国土交通相(公明党)に聞く



公明党が震災復興の旗印に掲げる「人間の復興」をいかに加速し、実現していくか。太田昭宏・国土交通相(公明党)に聞いた。



大震災の発生以来、とにかく現場に入り、一生懸命に復旧・復興に取り組んできました。この姿勢は、国交相の立場にある現在も変わりません。

復興の現状を見てみると、災害公営住宅整備の着手率は、この1年間で35%から67%まで伸び、津波で被害に遭った家やまちを高台などに移転する防災集団移転の着手率も12%から88%になりました。道路などの基幹インフラをはじめ、農地や漁港の復旧も進んでいます。

一方、原発事故に関わる除染や汚染水などの諸問題については、引き続き全力を挙げなければなりません。住宅・街づくりの整備にも一層力を入れる必要があります。

それを遂行する国交省としては、資材の高騰や職人不足、入札不調などの問題を抱えています。これらについては、発注ロットの大型化などに努めてきたほか、16年ぶりに「公共工事設計労務単価」を昨年4月、そして今年2月と2回引き上げました。職人の賃金アップにつながると思います。

政府は公明党の提唱した「防災・減災ニューディール」を受け、防災・減災に取り組んでいます。各地でも首都直下地震や南海トラフ巨大地震への備えが本格化し、「津波が防潮堤を越えた時にどう逃げるか」などのソフト面の対策も活発になってきました。住宅などの耐震化やインフラの老朽化対策も進んでいます。



復興の進捗状況を見ると、人や地域によって大きな格差があり、いわば"まだら模様"。各市町村でも復興状況に差が出ています。また、仕事を見つけて新たな生活をスタートされた方がいる一方、今なお仮設住宅には大勢の方がいます。こうした現場の実情をよく知り、的確に手を打っていくことが、震災3年を迎えた今、ますます重要であると痛感しています。

では、一番大変な方にどう光を当て、支えていくのか。カギとなるのが、公明党が掲げる「現場第一」の理念であり、「人間の復興」の考え方、そして「被災者、被災地に寄り添う」姿勢です。私は現場の"生の姿"を自らの目と足でつかむよう努めてきましたが、同時に、現地の公明党議員を通じても"被災地の今"を直接聞くことができます。この点は大変に大きなことです。

人が人として生きていくためには、家族・親子のつながりや、仕事、生きがいが必要です。この当たり前のことが、大震災で破壊・遮断されてしまいました。「人間の復興」は、それらを一つ一つ丁寧につなげていくことだと思います。

東北は歴史的にも「食糧」「エネルギー」「サプライチェーン」「人材」などを生み出してきたポテンシャルのある地域です。「新生東北」の建設へ、全力で取り組んでいく決意です。

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