e賃上げの波中小企業に

  • 2014.03.17
  • 情勢/経済
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公明新聞:2014年3月15日(土)付



経営者保証 脱却へ指針周知せよ
参院予算委で 荒木、秋野氏



参院予算委員会は14日、安倍晋三首相らが出席して「経済財政・行政改革・歴史認識」に関する集中審議を行い、公明党の荒木清寛・参院政策審議会長と秋野公造氏が質問した。
この中で荒木氏は、今回の春闘で賃金引き上げを回答した大手企業が相次いでいる現状に触れ、「(賃上げが)中小企業にまで及んでいくためのフォローアップにどう取り組んでいくのか」と見解を求めた。茂木敏充経済産業相は、主要企業1800社を対象とした賃上げの調査結果を5月に、中小企業などの調査結果は今夏に公表する方針を表明した。

また、荒木氏は「経営者保証」(中小企業が融資を受ける際、経営者本人が連帯保証人となる保証制度)に依存しない融資を促すためのガイドライン(指針)が2月から運用開始になった点に言及し、中小企業に対するガイドラインの周知徹底を要望。さらに「(適用の)ハードルが厳しいという声もある。今後の運用状況を見極めて対応を」と訴えた。

6月に改定される成長戦略について荒木氏は、「大きな柱に人材育成、教育を位置付けてほしい」として、初等中等教育の充実を要請。加えて、日本での起業促進に向け「チャレンジ精神を養う教育に」と力説した。

一方、秋野氏は日本は国民皆保険制度のもと、優秀な医療人材に支えられ、世界最先端の医療技術を誇っていると指摘した上で、「優れた医療技術を国内外で展開し、世界をリードすべきだ」と訴えた。

安倍首相は今後、再生医療の実用化などを世界に先駆けて進めていくと決意を述べるとともに、「国民皆保険制度そのものや、薬事規制のノウハウの移転などをパッケージで輸出していく」として、国際的な健康増進にも貢献していきたいと応じた。

また秋野氏は、胃がんの主な原因であるヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の除去に保険が適用されたことで、胃がんを早期発見し、予防できる環境が整ったと強調。「保険適用の事実を国民に普及・啓発し、市町村のがん検診などで、しっかり(ピロリ菌)感染の有無を調べることが重要だ」と指摘した。

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