e14年度予算案参院で委嘱審査〈上〉
- 2014.03.18
- 情勢/解説
公明新聞:2014年3月18日(火)付
参院は17日、各常任委員会で2014年度予算案に関する委嘱審査を行い、公明党議員が活発な論戦を展開した。
医療情報を生かせ 秋野氏
参院内閣委員会で秋野公造氏は、医療情報を生かすための方策について、個人情報に十分配慮しつつ、医療機関の情報連携の推進や、がん情報など匿名化した医療情報の活用、医療分野でのマイナンバーの利用を求めた上で、「法制上の手当てを含め、早急に必要なあらゆる環境整備を行うべき」と訴えた。
山本一太科学技術政策担当相は、個人情報保護法を見直し、「医療情報の利活用と保護のあり方を規定することが必要」と答えた。
信頼築く文化外交 石川氏
参院外交防衛委員会で石川博崇氏は、海外で日本の文化を広めるための広報文化予算が、この10年間で減少していると指摘。「文化の力を軽視してはならない。国際社会で日本の信頼を構築するため精力的に文化外交を推進してほしい」と求めた。
岸田文雄外相は「各国と比べても、日本は(広報文化)予算について努力していかねばならない」と応じた。
石川氏は、海外における日本の文化交流拠点の拡充も訴えた。
預金者情報 不正取得防げ 西田氏
参院財政金融委員会で西田実仁氏は、横浜銀行の自動現金預払機(ATM)預金者の情報を不正に取得し、カードを偽造したとして、同行のシステム委託先社員が逮捕された事件に言及。「『(委託先の)管理体制が不十分』と指摘されている」とし、再発防止策を求めた。
麻生太郎金融担当相は、ATMのセキュリティー(安全性)向上などに取り組む意向を示した。
また、西田氏はインターネットを活用した金融犯罪を防ぐための対策を要望した。
福岡空港 滑走路増設せよ 河野氏
参院国土交通委員会で河野義博氏は、今後の国土づくりの指針となる中長期的なグランドデザインの策定に際して、「地域の意見を十分に聞き、地域の発展に焦点を当てた取り組みを進めるべきだ」と要請した。
これに対して、太田昭宏国交相(公明党)は、防災対策などで現場の知恵を生かす必要性を示した。
一方、河野氏は、離島の防災対策の推進や、福岡空港の安全性確保に向けた滑走路の増設を進めるよう求めた。
再エネ研究後押し 竹谷さん
参院環境委員会で竹谷とし子さんは、福島県に来月開設される予定の独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)の「福島再生可能エネルギー研究所」に言及。技術開発などに加え、被災者自らが研究して事業化をめざす取り組みにも支援を進めるべきと主張した。
また、都内のお堀でアオコが発生するなど、水質悪化に住民から改善を求める声が出ているとして、浄化対策とともに豊かな自然環境をつくるよう求めた。