公明新聞:2014年3月24日(月)付
公開フォーラムも同時開催
党宮城県本部
震災の教訓を被災地から全国へ―。写真展「『人間の復興』へ」のオープンを記念して、党宮城県本部は同会場内で公開フォーラム「復興から再生の明日へ」も開催。これには県内外から約500人が参加し、復興への課題や今後の防災対策などについて理解を深めた。
フォーラムは二つのセミナーに分かれ、第1セミナーでは、東北大学災害科学国際研究所の平川新所長が「命を守るために」と題して基調講演。
平川氏は古文書などの歴史資料をもとに、近世以降、平均20年に1回の割合で津波が太平洋岸を襲っていることを紹介し、災害への"備え"を日常的に構築しておくことの大切さを強調した。
また、平川氏や南三陸ホテル観洋の女将、阿部憲子さんら4人のパネリストが「被災地の使命とは~風化させないために」をテーマに討論も行った。
一方、第2セミナーでは、NPO法人「イコールネット仙台」の宗片恵美子代表理事が、「女性の視点で防災・災害復興に取り組む」と題して基調講演。
宗片さんは、震災では女性が男性以上に困難な状況に置かれたことを説明し、「女性が防災の主体になる仕組みづくりを」と強調。地域防災計画の見直しや、女性の地域防災リーダー養成の必要性などを力説した。
講演後には、宗片さんのほか、石巻市立病院開成仮診療所の長純一所長ら医療福祉の専門家3人が登壇。「被災者の心と向き合って」をテーマに意見を交わした。フォーラムでは、若松謙維参院議員もあいさつした。