e景気の腰折れ対策に全力
- 2014.03.31
- 情勢/経済
公明新聞:2014年3月31日(月)付
賃上げ、中小企業にも
消費税率8% 成長戦略の確実な実行を
日韓首脳が直接対話できる関係に
NHK番組で井上幹事長
公明党の井上義久幹事長は30日午前、NHK番組「日曜討論」に与野党の代表者らと共に出演し、4月1日からの消費税率8%への引き上げに伴う景気の腰折れ対策などについて、大要、次のような見解を述べた。
消費税率引き上げと景気腰折れ対策
一、消費税率引き上げで景気の腰折れをどう防ぐかで二つ(の対策が)ある。一つは国民の所得を上げること。ようやく今回の春闘で、大企業を中心だが賃金引き上げの流れがかなり出てきた。これを全国の中小企業にどう波及していくかだ。
一、もう一つは、成長戦略を確実に実行し、日本経済の足腰や基盤をしっかり強化することだ。この国会には、33本の(成長戦略関連の)法律が出ているし、先般、(政府が)国家戦略特区(の地域)も指定した。やはり、政策の予見性が一番大事なので、しっかりやっていきたい。
日韓関係改善
一、北朝鮮問題など、東アジアの平和と安定にとって、日米韓3カ国の連携は極めて重要だ。今回、(日米韓首脳会談で)幅広い分野で協力を確認した意義は大きい。
一、朴槿恵大統領と安倍晋三首相が、初めて直接対話をする機会にもなったわけで、日韓関係の改善に向けて大きな一歩を踏み出すことができたのではないか。今後、(予定されている外交当局の)局長級レベルなどでの協議を積み重ねて、首脳同士が直接対話できるような日韓関係をぜひ実現してもらいたい。
集団的自衛権
一、集団的自衛権の行使は認められないというのが政府の一貫した憲法解釈で、歴代内閣も尊重してきた。われわれも同じ立場だ。安倍首相は、外交安全保障環境は変わったと話しているが、どのように変わって、それに対してどう対応するのか。防衛力だけではなく、外交や国際協力のあり方も含めて幅広い議論が必要だ。
一、公明党としては、安保法制の現状や国際法と憲法の関係など幅広い議論を開始した。安全保障環境がどう変わっているのかも含めて議論したい。その上で、(政府から)具体的な問題提起があれば、与党の中でしっかり協議していく。
一、(集団的自衛権の行使を限定的に容認する考え方について)集団的自衛権の行使を一般的に認めることは、国のあり様が変わり、海外での武力行使を認めることにつながる。そう簡単に国民の理解を得られることではないので、慎重に議論しなければならない。(限定容認であっても)行使を前提としているから、国のあり様が変わることを前提に議論しなければいけないし、今までのいろいろな議論を聞いていると、個別的自衛権で十分対応できる部分が多いのではないか。まず、できるところからやるというのが個人的な考えだ。
一、国会での議論は非常に大事だ。今、集団的自衛権について議論が起きているから、そのことについて国会の中で大いに議論するべきだ。