e消費税8%スタート 増収分は全て社会保障に
- 2014.04.02
- 情勢/経済
公明新聞:2014年4月2日(水)付
年金国庫負担など 安定、充実へ財源確保
閣議の議事録作成、公表
大きな歴史的意義
会見で山口代表
公明党の山口那津男代表は1日午前、国会内で記者会見し、消費税率8%のスタートに当たり、「高齢化に伴い増え続ける費用を賄うとともに、社会保障を充実させる財源を確保するために税率を引き上げる。増収分は全額、社会保障の安定と充実のために使っていくことを国民にご理解いただきたい」と力説した。
また、消費税率引き上げは、2012年に当時与党だった民主党と自民、公明両党が合意した「社会保障と税の一体改革」に基づくものと指摘。約5兆円とみられる増収分のうち、約3兆円が恒久的に基礎年金の国庫負担割合を2分の1にする財源に充てられることに言及し、「04年の年金抜本改革の中で決めた国庫負担2分の1が、およそ10年かかって完結した」と強調した。
さらに、税率引き上げに伴って公明党の推進で実施される政策として、低所得者や子育て世帯への給付措置、住宅ローン減税の拡充などを挙げ、併せて幼児教育無償化の段階的実施のほか、高校生向け給付型奨学金も創設されると力説。
食料品などの税率を低く抑える軽減税率については、「10%引き上げ時の導入をめざしていく」と述べた。
政府が1日以降の閣議と閣僚懇談会の議事録を作成し公表することには、「内閣の最高意思決定の場である閣議の透明性が向上し、国民への説明責任を果たすという行政の責任が大きく前進した。わが党の質問や国会の議論を通じて、憲政史上初めて作成と公表に至ったことは大きな歴史的意義がある」と力説。閣議以外の重要会議でも、「これに倣って、議事録作成と公開に努力していただきたい」と要望した。
一方、東京電力福島第1原発事故に伴う旧警戒区域(原発20キロ圏)の福島県田村市都路地区の避難指示が、1日に解除されたことについて、「住民は故郷で暮らせる日を待ちわびていたと思う」と語り、「帰還した住民が一日も早く生活基盤を再建できるよう、政府・与党として努力していく。帰還をためらう住民にも、希望を持って帰還を促せるような努力も重ねていく」と訴えた。
南極海での日本の調査捕鯨をめぐる訴訟で、国際司法裁判所が現行制度での捕鯨活動中止を命じたことについては、「結果は尊重しなければならない」と述べた上で、「判決内容を精査し、国際社会に理解される調査捕鯨のあり方を政府として総合的に検討すべきだ」と指摘した。