e雨水を貯めて有効利用

  • 2014.04.04
  • 情勢/テクノロジー
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公明新聞:2014年4月4日(金)付



水資源生かす法成立
タンク設置など国が後押し



先月27日に成立した「雨水利用推進法」は、雨水を貴重な資源として有効利用することを促し、近年の気候変動による集中豪雨の頻発を踏まえて下水道や河川の洪水を抑えることをめざす。

公明党の案に与野党が賛同し、議員立法で実現したもので、渇水時の水確保、防災・防火、水道料金の節約など多くの波及効果も期待されている。5月1日までに施行される予定。

同法では、雨水を貯留する施設を家庭や事業所、公共施設に設置することを通じ、トイレの洗浄水や散水などに有効利用すると規定。国や独立行政法人などが建築物を整備する場合は、雨水利用施設の設置目標を定める。

また、国は雨水貯留タンクを新設する家庭などを対象に地方自治体が実施する助成制度に対し、財政支援を行う。国と地方自治体による広報活動を通じた普及啓発のほか、国による調査研究の推進や成果の普及、技術者・研究者の育成なども盛り込んだ。

雨水の利用に関しては、例えば、東京スカイツリータウンでは、地下に2635トンの「雨水貯水槽」を設けており、高温時に太陽光パネルの発電効率が低下するのを防ぐ冷却水や、屋上の樹木への散水に活用している。しかし、これまで一部官民の取り組みにとどまっているのが現状だ。
公明提案が実現

公明党は、水資源の有効利用を促すため、2010年9月に加藤修一参院議員(当時)を座長とするプロジェクトチーム(PT)を発足。NPOや日本建築学会、製造メーカーの関係者との意見交換を重ね、法案を作成した。民主党政権時代の11年6月に、初めて法案を国会に提出。それ以来、政局優先の国会運営などを理由に廃案と継続審議を繰り返したが、公明党が実現への執念を燃やし、与野党の賛同を得て今国会での成立を勝ち取った。

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