e外国人技能実習最長6年
- 2014.04.07
- 情勢/社会
公明新聞:2014年4月5日(土)付
建設業人手不足に対策
公明の提言受け政府
政府は4日、建設業で深刻な人手不足を補うため、外国人労働者の受け入れを拡大する緊急措置を決定した。公明党が先月、政府に提言した内容が反映され、外国人向け技能実習制度(現在3年)の事実上の期間延長などを認め、日本で最長6年働けるようにする。東日本大震災からの復興や2020年の東京五輪・パラリンピック開催に伴う建設需要増を踏まえたもので、15年度から実施し、20年度までの時限的な対策とする。
技能実習は、開発途上国の経済発展の担い手を育てるため、日本で技術や知識を習得してもらう制度。現在約15万人の外国人が実習中で、このうち約1万5000人が建設業に携わる。
緊急措置は、3年の実習を終えた外国人について、(1)建設業に限って法相が「特定活動」と指定し、継続して2年働けるようにする(2)帰国して1年以上経過した場合、再入国して「特定活動」の指定を受け、3年働けるようにする―ことが柱。
こうした措置により、外国人の実習生が最長で6年、国内で建設業に従事することが可能になる。
技能実習制度をめぐっては、受け入れ企業による賃金不払いや不法就労なども問題となっていることから、国による監督指導体制も強化する。
緊急措置は、政府が4日午前に首相官邸で菅義偉官房長官、太田昭宏国土交通相(公明党)、田村憲久厚生労働相らによる閣僚会議を開いて決定した。
記者会見で太田国交相は「今後、来年度初頭から(外国人労働者の)円滑な受け入れに向け、関係省庁と十分連携して万全の準備をしていきたい」と述べた。