e委員会質疑から
- 2014.04.11
- 情勢/解説
公明新聞:2014年4月11日(金)付
農家への影響検証必要 日豪EPA交渉で訴え
稲津氏
10日の衆院農林水産委員会で公明党の稲津久氏は、日本とオーストラリアの経済連携協定(EPA)交渉が先に大筋合意したことを踏まえ、国内の農家に与える影響に関して質問した。
稲津氏は、EPA交渉による関税引き下げで、オーストラリア産牛肉が国産ホルスタイン種の牛肉と価格面などで競合する関係だと指摘。「ホルスタイン種の牛肉で収入を得ている農家の経営に打撃を与え、離農に拍車が掛かりかねない」と述べ、影響の徹底検証を求めるとともに、生産者の声を聞くよう主張した。
江藤拓農水副大臣は、現場の声を踏まえて検証を進める考えを示した。
また稲津氏は、EPA発効後を視野に入れた国内対策実施の必要性を訴えた。
防災インフラ輸出促せ 上水道事業の普及重要
魚住氏
参院国土交通委員会は10日、鉄道などのインフラ輸出を後押しするための「海外交通・都市開発事業支援機構」を設置するための法案の採決を行い、自民、公明の与党両党などの賛成多数で可決した。
採決に先立つ質疑で公明党の魚住裕一郎氏は「(日本は)防災に関して世界で類を見ない技術大国」とし、日本の防災技術力を発揮して、集中豪雨による水害や津波対策施設の整備、耐震設計の普及などを海外で進めていく必要性を強調。
太田昭宏国交相(公明党)は「具体的な案件に応じて対応を検討したい」と答えた。
また、魚住氏は中小企業が手掛ける自治体の優れた上水道事業も海外展開支援の対象にするよう求めた。
経済と環境政策両立 CO2削減効果測定も
竹谷さん
10日の参院環境委員会で公明党の竹谷とし子さんは、スウェーデンが再生可能エネルギーを活用しながら温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)削減と経済成長を成し遂げた事例を紹介し、「CO2削減と経済成長は両立できる」と強調した。
その上で、「環境政策の効果を測定して国民に結果を公表し、予算を費用対効果の高い政策に集中させるべき」と訴えた。
北川知克環境副大臣は、CO2削減に掛かるコストの算定方法の改訂を進めていることを明らかにし、環境政策による効果を公表していく考えを示した。
また竹谷さんは、自治体が環境に配慮した廃棄物処理施設を造りやすくするために、国の交付金などによるインセンティブ(誘因)の必要性を主張した。
新防衛大綱で日本の立場明確に
石川氏
10日の参院外交防衛委員会で公明党の石川博崇氏は、昨年末に政府が策定した新防衛大綱について質問した。
石川氏は、日本を取り巻く国際環境が厳しさを増す中で、防衛力に加え外交力や文化を含む総合力で対応する必要性を指摘した上で、新大綱が「(特定の国を仮想敵国や脅威と見なし、軍事的に対抗する)脅威対抗の立場に立っていないことを明確にすべきだ」と訴えた。
小野寺五典防衛相は、日本の防衛力整備は「脅威対抗論には立っていない」と答えた。