e特定秘密の国会機関
- 2014.04.18
- 政治/国会
公明新聞:2014年4月18日(金)付
与党協議がスタート
公明、政府の運用常時監視する組織を提案
自民、公明両党でつくる与党「国会及び政府の情報機能の強化に関するプロジェクトチーム」(PT、町村信孝座長=自民、大口善徳座長代理=公明)は16日、特定秘密保護法に基づいた政府の秘密指定の運用状況を監視する国会機関の設置に向け、協議を開始した。主な論点をまとめた。
国会監視機関の設置は、昨年12月の自民、公明、日本維新の会、みんなによる「特定秘密の運用状況を審議し監視する委員会を国会に置く」などとした4党合意に基づく取り組みで、与党PTでは監視機関の権限や設置形態が議論の焦点となる。
公明党は、政府による秘密指定や解除などの運用状況について常時監視する権限を持った、衆参両院合同の「両院情報委員会」(仮称)を設置し、常設組織とすべきとの考えだ。仮に特定秘密の指定や解除に不適切な事例が疑われる場合には、政府に対して改善を勧告する。また、衆参の常任・特別委員会などへの特定秘密の提出を省庁側が拒んだ時は、当該委員会の要請を受け情報委員会が政府に対して特定秘密の提出を要求し、中身を審査する。
情報委員会のメンバーは、各会派の議席数に応じて衆院8人、参院7人の計15人で構成。審査を請求した委員会の委員長と理事も出席する。また、同委員会は非公開の秘密会とする。
一方、自民党は、監視機関を衆参それぞれに「情報審査会」(仮称)を設置。常任・特別委員会の要請があった時に限り特定秘密の適否を判断するとしている。情報審査会の構成は、正副議長、議院運営委員長、与野党の筆頭理事の計5人を固定メンバーとし、審査を要請した委員会の委員長と与野党筆頭理事を臨時に加える。
12月の特定秘密保護法の施行に間に合うように監視機関をつくるには、準備期間を考えると、今国会での国会法改正が必要になる。このため公明党は、与党の合意づくりへ議論を加速化させる考えだ。さらには、日本維新の会、みんなを加えた4党で話し合い、原案がまとまり次第、広く他の野党にも協議を呼び掛ける方針。