e公明 地域の防災力をアップへ

  • 2014.05.01
  • 情勢/社会
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公明新聞:2014年5月1日(木)付



公明党は地域の防災力の向上をめざし、多彩な取り組みを進めている。ここでは、各地における実績などを紹介する。
避難所運営 HUGで模擬体験



学校や自治会関係者ら 神奈川・平塚市

神奈川県平塚市はこのほど、市内で避難所運営ゲーム(HUG)を使った研修を行った。

HUGは、災害時に避難所となる学校に見立てた平面図と避難者の個別情報が書かれたカードを使い、迅速な対応が求められる避難所運営を模擬体験するゲーム。市は今年1月から、55カ所の避難所運営委員会の委員を対象にHUGによる訓練を実施している。

会場では避難者が来たことを知らせる人、受け付ける人、体育館や敷地の図面に配置する人など、小・中学校の施設管理者や自治会関係者らがそれぞれ分担した役割に沿って訓練に取り組んだ。

参加者からは「HUGを通じて避難所運営のイメージが明らかになった」「病気や障がいのある人、ペットへの対応については、あらためて検討する必要がある」といった声が寄せられていた。

公明党市議団(伊東尚美団長)は、HUGを取り入れた避難所運営訓練を提案し、早期実施を一貫して訴えてきた。
津波対策で校舎を高層化

屋上にスペース、専用階段も 徳島市

津波から児童の命を守るために、徳島市はこのほど、津波避難所である同市立川内南小学校の屋上部分を高層化するとともに、屋上につながる専用の屋内階段を整備した。

東日本大震災での津波被害を踏まえ、国は2011年7月に児童の安全確保に向けた学校施設の整備を促す提言を発表し、校舎への避難階段の設置などを学校側に求めている。公明党の土井昭一市議は同年12月定例会でこの提言に触れ、市における対策を要望していた。

同小学校は2階建てで高さ7.5メートル。12年10月に発表された県独自の津波浸水想定では校舎付近の浸水深は2~3メートルだったが、津波避難ビルに指定するには一定の高さが必要なため、市は屋上部分に高さ1.8メートルの鉄骨製の避難スペースを新設して校舎を実質的に高層化した。

同小学校ではこのスペースを利用した全校児童対象の避難訓練を実施しており、市教育委員会事務局総務課の黒川義課長は「迅速な児童の安全確保のために、今後も避難訓練を促していきたい」と話していた。
防災公園の施設拡充

耐震シェルター設置補助も 愛知・刈谷市

愛知県刈谷市でこのほど、災害発生時の一時的な避難者を支援する防災公園「セントラルパーク」が開園し、推進した公明党の白土美恵子市議が視察した。

公園内には、非常時に下水道マンホールをトイレとして使うことができる設備や、座板を取り外すことで、かまどとして使うことができるベンチ、100トンの耐震性貯水槽、ソーラー照明などが設置されている。

また同市は今年度、災害時に高齢者や障がい者などを建物の倒壊から守る耐震シェルターの設置費補助や、市内の避難所38カ所のうち13カ所について、周辺の電柱への「標高・避難所誘導表示」の設置なども進める。

中でも耐震シェルターの設置費補助は、高齢者や障がい者の居住する世帯が対象で、市の木造住宅無料耐震診断の値が1.0未満の建物。シェルター設置に要した費用を上限30万円まで補助する。

白土市議は、2003年3月定例会一般質問で防災公園の施設拡充を主張するなど、これまで一貫して防災対策の強化を推進していた。
災害情報を迅速に伝達

64カ所に屋外拡声局 行政無線が稼働 大阪・守口市

大阪府守口市は地震、津波、豪雨など災害時の緊急情報を迅速に市民に伝達しようと、市内全域をカバーする防災行政無線システムを新たに整備し、4月から運用を開始した。同月4日には無線を使った一斉訓練放送が実施され、公明党の西尾博道府議と市議会公明党(立住雅彦幹事長)の議員団が現地を視察した。

今回配備された同無線システムは、市内の公共施設や小・中学校、公園など計64カ所に、4基のスピーカーを備えた「屋外拡声局」を設置。市役所本庁内にある指令局から音声で緊急情報が伝えられる。

市危機管理課によると、情報の伝達方法は「一斉」「グループ別」「個別」と必要に応じて3種類に分けられる。指令局と各拡声局は無線を使って通話できるほか、拡声局同士でも通話が可能だ。

各拡声局にはバッテリー(48時間稼働)が配備され、電力や通信インフラがダウンし、テレビ視聴やメールの送受信が困難な場合でも確実な情報伝達の手段となる。また、J―ALERT(全国瞬時警報システム)と連動し、緊急地震速報などが流れる。無線放送を聞き流した場合でも、決められた番号に電話すれば、放送内容が再生される。

この日、西尾府議らは「各現場で放送がどのように聞こえたかについて地域住民から状況を聞き、防災無線のさらなる充実をサポートしていきたい」と語っていた。

同無線システムの構築について市議会公明党は、2012年9月定例会で小鍛冶宗親議員が「災害で電力が失われたときの確実な情報の伝達手段が必要」と訴えるなど、早期導入を推進してきた。
家庭で防災意識を向上

チェックシートを全世帯に 宮崎・串間市

宮崎県串間市はこのほど、各家庭での防災意識を高めようと、「わが家と地域の防災チェックシート」を市内全ての家庭(約6500世帯)に配布した。

A4判裏表の同シートには、家の周りの安全性の確認や安否確認の方法など、計30のチェック項目がある。

家族で話し合いながら確認することで、災害に対する備えの総点検を行うことが目的。

市総務課の隈江康弘主幹は「ハザードマップと一緒に配布することで、家庭での防災意識が高まる」としている。

公明党の川﨑千穂市議は、東日本大震災の被災地の視察などを通し、同年9月定例会で、同シートの配布を訴えていた。

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