e海外子女の教育充実を
- 2014.05.13
- 情勢/国際
公明新聞:2014年5月13日(火)付
山本(香)さん 相続税「特例」申告しやすく
12日の参院決算委員会で公明党の山本香苗さんは、海外に滞在する日本人の海外子女への教育支援を強化するよう求めた。
この中で山本さんは、海外子女の小中学生1人当たりに使われる公費が年28万円と国内の公立学校に通う子どもの3分の1以下である現状を指摘。また、国の人件費削減で海外に派遣される日本人学校などの教員数が減少している問題に触れ、「(人件費を)義務的経費(支出が義務付けられ、勝手に額の縮減ができない経費)にすることを検討したらどうか」と提案した。
さらに、「日本人学校の教員を文部科学省が直接、採用し、養成、派遣する制度があってもいい」と主張するとともに、海外で活躍する教員OB「シニア派遣教員」の対象要件を緩和するよう要望。西川京子文科副大臣は「その方向で頑張りたい」と賛意を示した。
加えて、山本さんは海外子女教育制度の抜本的見直しへ、外務省や文科省などの関係機関が検討する場を設ける必要性を訴えた。
一方、来年1月からの相続税の課税対象拡大に備え、「課税対象になるか(納税者が)自分でチェックできる仕組みを」と主張。また、相続人の生活基盤になっている宅地などの評価額を減額し、相続税負担を軽くする「小規模宅地の特例」を活用して非課税になる場合でも申告しなければならないことから、納税者が自分で申告できる体制を整備するよう求めた。
愛知治郎財務副大臣は、課税対象になるか確認するための簡易な計算様式を国税庁ホームページに掲載することや、申告書の記載例を示したパンフレット作成を検討していると答えた。