e雇用支える中小企業支援
- 2014.06.17
- 情勢/経済
公明新聞:2014年6月17日(火)付
伊藤氏 建設分野の人材不足対策も
衆院決算行政監視委員会は16日、安倍晋三首相らが出席して締めくくり総括質疑を行い、公明党の伊藤渉氏が質問に立った。
伊藤氏は、中小・小規模企業による雇用が全体の約7割を占めると指摘。持続的な景気回復の実現へ向け、賃金上昇が消費の拡大につながる好循環を生み出すには、「国内の景気、雇用を支える中小企業への効果的な政策のさらなる推進が必要」と訴え、今後の具体的な対策を求めた。
これに対し安倍首相は、「全国津々浦々の中小企業、小規模事業者が元気にならない限り、日本経済の真の再生はない」として、各地の特産品の開発や販売促進に向けた支援策を進める考えを示した。
また伊藤氏は、国内の景気を押し上げるために経済の好循環を実現するには、中小企業対策に加えて「大手の非製造業部門の労働生産性向上に向けた対策が必要」と強調。首相の考えをただすとともに、成長戦略の策定に当たり、今後の方針について聞いた。
安倍首相は、成長戦略の改定に向け、収益性や生産性の向上を重視した企業経営を後押しするなど、労働生産性を高めるための施策を盛り込む考えを示した上で、「インパクトのある政策パッケージを取りまとめて、日本経済全体が一変するとのメッセージを強力に打ち出していく」と述べた。
さらに伊藤氏は、建設分野の人材不足対策について、政府が労務単価引き上げなどの対策を矢継ぎ早に示しているものの、「まだまだ技能労働者の不足が深刻」と指摘。離職者の復帰や社会保険加入の推進に加え、さらなる取り組みを求めた。
太田昭宏国土交通相(公明党)は、若者の処遇改善の重要性を強調した上で、「建設業界での女性の活躍についても、しっかり支援したい」と答えた。