e医療・介護総合確保法が成立

  • 2014.07.07
  • 情勢/社会
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公明新聞:2014年7月5日(土)付



輿水恵一・党推進本部事務局長(衆院議員)に聞く



6月18日、在宅で医療と介護のサービスが受けられる環境を整える医療・介護総合確保推進法が成立した。同法のポイントや公明党の取り組みなどについて、党地域包括ケアシステム推進本部の輿水恵一事務局長(衆院議員)に聞いた。

包括ケアへ政策総動員

推進法成立に対する受け止めを。

輿水恵一事務局長 わが国では団塊の世代が75歳以上となる2025年には、医療と介護の需要が急激に増加することが確実視されています。公明党は住み慣れた地域で医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスを一体で受けられる「地域包括ケアシステム」【イラスト参照】の構築に向け、昨年12月、桝屋敬悟衆院議員を本部長とする推進本部を設置。移動推進本部やヒアリングを精力的に開催してきました。

今回成立した医療・介護総合確保推進法により、▽消費税を財源とした基金による医療と介護の連携強化▽効率的かつ効果的な医療体制の構築▽地域包括ケアシステム構築―など、国と都道府県・市町村が一体となった具体的な取り組みが、本格的に始まります。



迫る超高齢社会に対応



主なポイントは。



輿水 一段と進む高齢化に備え、医療や介護の仕組みを見直す初めての総合的な法律であるという点です。医療法、介護保険法などの関連法を改正し、看護師の守備範囲を広げる研修制度の新設、介護人材の確保対策の検討、認知症対策の推進など、将来の地域における医療と介護の受け皿を確保するための取り組みを総合的にまとめました。

総合確保法の成立によって、医療と介護の壁を取り去り、一人一人の自立を支える一体的で切れ目のない、効率的かつ効果的な多職種連携の生活支援サービスを提供する地域の構築が、本格的に進められます。

介護分野では負担増や、「要支援切り」などの批判もありますが。


輿水 今回、低所得者の保険料軽減の拡充とともに、一定以上の所得や資産のある人については、利用者負担が見直されました。これは年々急増する介護給付額に対して、介護保険料など個々の負担のあり方を丁寧に検討し、一人一人の生活を守り抜くことを念頭に進めたものです。

また、通所介護と訪問介護を地域支援事業に移行したことに対して、「要支援切り」との批判もありますが、今回の改正は、要支援者に対して効率的で効果的な介護予防事業を提供するためのものです。地域支援事業といっても、あくまで介護保険事業の一環として事業が展開されます。



公明が改革を着実に前へ



地域包括ケアシステム構築へ、公明党が果たすべき役割は。


輿水 地域包括ケアシステムといっても固定的な概念はなく、各地域で現状と課題を丁寧に分析し、何をどうするのか具体的に決め、着実に進めることが必要です。まさに、地域に根を張り、現場に密着した公明党の出番です。全国で情報を共有しながら、地域の特性に合わせた柔軟なアイデアを出し合い、同システムの構築を確実に進めていきたいと決意しています。

また、医療・介護サービスの提供とともに、公明党は一人一人が生涯、生き生きと活躍できる地域の構築をめざし、介護予防や認知症対策の推進に全力を挙げます。桝屋本部長を中心に、現場に足を運び、地方議員の皆さんと共に超高齢社会を迎える日本の新たな地域づくりへ、必要な手を打っていきます。

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