e核兵器のない世界へ

  • 2014.08.07
  • 情勢/国際

公明新聞:2014年8月7日(木)付



国際的な合意形成を
16年サミットを広島、長崎で
山口代表、党核廃絶委が提言



公明党の山口那津男代表は6日、広島市内で記者会見し、党核廃絶推進委員会(浜田昌良座長=参院議員)による「8.6提言 核兵器のない世界に向けた法的枠組み構築へ積極的貢献を」と題した提言を発表した。(関連記事)

この中で山口代表は、公明党が一貫して核廃絶を訴え、政府に働き掛けてきた点に言及。特に公明党が誘致に取り組み、今年4月に広島で開かれた「軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)」外相会合では、「世界の政治指導者に被爆地訪問などを呼び掛ける『広島宣言』を世界に発信できた」と成果を強調した。

一方、原爆投下70年となる来年春の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた第3回準備委員会では、核廃絶を進める数々の提案がなされ、「核兵器のない世界に向けた具体的なアプローチが議論される時代になってきた」と指摘。

その上で、「核兵器のない世界に向けた法的枠組み」の構築に向けた5項目の具体案を提言した。まず、来春のNPT再検討会議では、法的枠組みの検討に着手することが合意できるよう、日本が議論を積極的にリードすることを提案。

また、来年秋に広島で開催される国連軍縮会議と長崎でのパグウォッシュ会議世界大会では、「政府関係者、専門家、科学者と共に市民社会の代表や未来を担う青年の参加を促すべき」とし、両会議を政府として積極的に支援するよう求めた。

さらに、2016年に日本で開催される主要国首脳会議(サミット)については、首脳会合や外相会合などの行事を「広島、長崎で実現すべき」と呼び掛けたほか、核兵器の非人道性を唯一の戦争被爆国として積極的に発信し、核廃絶への国際的な合意形成を進めるよう主張。

最後に、核兵器のない世界に向けての法的枠組みを見通した日米安全保障のあり方を検討し、新たな安全保障のあり方を世界に発信することで、国際的議論を喚起するよう訴えた。



広島で69回目原爆の日


広島市は6日、69回目の原爆の日を迎えた。広島市中区の平和記念公園では、市主催の「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」(平和記念式典)が行われ、被爆者や遺族、安倍晋三首相ら約4万5000人が参列。公明党から山口那津男代表をはじめ、斉藤鉄夫幹事長代行(衆院議員)、浜田昌良、谷合正明、山本博司の各参院議員、田川寿一、栗原俊二、日下美香の各広島県議、平木典道、安達千代美、星谷鉄正、米津欣子、原裕治、渡辺好造、西田浩、碓氷芳雄の各広島市議が参列した。

松井一実市長は平和宣言で、「絶対悪」である核兵器廃絶に向け、「憎しみの連鎖を生み出す武力ではなく、人と人とのつながりを大切に、未来志向の対話ができる世界を築かなければならない」と力説し、政府に対して、69年間戦争をしなかった事実を重く受け止め、「名実ともに平和国家の道」を歩み続けるよう訴えた。

式典には68カ国の政府代表や欧州連合(EU)代表部が参列した。昨年着任した米国のケネディ駐日大使のほか、核保有国では英仏ロの代表者も出席。原爆が投下された午前8時15分に遺族代表らが「平和の鐘」を打ち鳴らし、参列者は1分間の黙とうをささげた。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ